台湾シリーズとは? わかりやすく解説

台湾シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/15 03:45 UTC 版)

台湾シリーズ
各種表記
繁体字 台灣大賽
簡体字 台湾大赛
拼音 Táiwān dàsài
注音符号 ㄊㄞˊ ㄨㄢ ㄉㄚˋ ㄙㄞˋ
英文 Taiwan Series
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台湾シリーズ(たいわんシリーズ、繁体字中国語: 台灣大賽)は、中華民国台湾)の中華職棒年間王者を決めるシリーズ試合である。2005年からは年間王者がチャイニーズタイペイの代表としてアジアシリーズに出場した(2009年・2010年除く。2010年はCPBL-KBOクラブチャンピオンシップに出場)。

1990年から2002年までは「中華職棒年間王者決定戦」(中華職棒年度總冠軍賽、CPBL Seasonal Championship Series)という大会名だった。

方式

2チームが出場し、4勝先取で年間王者の座を争う。出場チームの決定方式は球団数の増減に伴って、比較的頻繁に変更されている。

現行(2009年-)

  • 前期、後期の優勝チームが異なる場合

a. 半期優勝チームのどちらかが年間勝率1位の場合

前期優勝チームと後期優勝チームが出場。

b. 半期優勝チームのどちらも年間勝率1位でない場合

半期優勝チームのうち年間勝率の低い方と年間勝率1位のチームとでプレーオフを行い、その勝者と半期優勝チームのうち年間勝率の高い方がシリーズ出場。(下表)
プレーオフ 台湾シリーズ(決勝)
A(5戦3勝制)
 年間勝率1位チーム  
B(7戦4勝制)
 ステージ1位中勝率の低いチーム  
 Aの勝者  
 ステージ1位中勝率の高いチーム  
 
   
    
    
  • 前期、後期の優勝チームが同じ場合
年間勝率2位のチームと同3位のチームとでプレーオフを行い、その勝者と前後期優勝チーム(この場合、必ず年間勝率1位)がシリーズ出場。前後期優勝チームには1勝のアドバンテージが与えられる。(下表)
プレーオフ 台湾シリーズ(決勝)
A(5戦3勝制)
 前期2位チーム  
B(7戦4勝制
<含・アドバンテージ1>)
 後期2位チーム  
 Aの勝者  
 前後期1位チーム  
 
   
    
    

過去

1990-1997
  • 前期、後期の優勝チームが異なる場合
前期優勝チームと後期優勝チームとが出場。
  • 前期、後期優勝チームが同じ場合
シリーズは行わず、前後期優勝チームが年間王者となる。
1998,1999
この両年度のみ1シーズン制を採用。年間勝率2位のチームと同3位のチームとでプレーオフを行い、その勝者と年間勝率1位のチームが出場。(上記現行ルールの前期、後期の優勝チームが同じ場合のルールを準用)
2000-2004
  • 前期、後期の優勝チームが異なる場合
前期優勝チームと後期優勝チームとが出場。
  • 前期、後期の優勝チームが同じ場合
前後期優勝チーム(この場合、必ず年間勝率1位)と年間勝率2位のチームがシリーズ出場。前後期優勝チームには1勝のアドバンテージが与えられる。
2005-2008
  • 前期、後期優勝チームが異なる場合
半期優勝チームのうち年間勝率の低い方と半期優勝チーム以外のなかで年間勝率の最も高いチーム(ワイルドカード)とがプレーオフを行い、その勝者と半期優勝チームのうち年間勝率の高い方が出場。(上記現行ルールの前期、後期の優勝チームが異なる場合のルール・bを準用)
  • 前期、後期優勝チームが同じ場合
年間勝率2位のチーム(ワイルドカード)と同3位のチーム(ワイルドカード)とでプレーオフを行い、その勝者と前後期優勝チーム(この場合、必ず年間勝率1位)がシリーズ出場。(上記現行ルールの前期、後期の優勝チームが同じ場合のルールを準用するが、アドバンテージはなし)

チーム別成績

  • 太字の項目は最多数を表す。
球団 出場回数 年間優勝 勝率 最新優勝年度
(当時対戦相手)
決定球場(当時)
統一セブンイレブン・ライオンズ 17 10 48 52 0 .480 2020年(中信兄弟) 台中インターコンチネンタル野球場
楽天モンキーズ 11 7 33 25 0 .569 2019年(中信兄弟) 台中インターコンチネンタル野球場
中信兄弟 16 10 48 39 0 .551 2024年(統一7-ELEVEn獅) 台中インターコンチネンタル野球場
味全ドラゴンズ 7 5 25 19 0 .568 2023年(樂天桃猿) 台北市立天母棒球場
富邦ガーディアンズ .---
現存しない球団
興農ブルズ 6 2 16 19 0 .457 2005年(誠泰COBRAS) 嘉義市立野球場
義大ライノズ 2 1 4 6 0 .400 2016年(中信兄弟) 台中インターコンチネンタル野球場
中信ホエールズ 2 0 1 7 0 .125 ※年間優勝経験なし
三商タイガース 1 0 2 4 0 .333
時報イーグルス 1 0 2 4 0 .333
米迪亜ティー・レックス 1 0 0 4 0 .000
  • 年間優勝には規定により台湾シリーズが行われなかった年の優勝回数も含む(兄弟2回、統一1回)。
  • アドバンテージはここでの勝利数には含まない。

各年の結果

  • 球団名の後の印は前期優勝・印は後期優勝、太字は前後期優勝。
  • 星取表は勝利チームから見た結果で○は勝利、●は敗戦、☆は1勝アドバンテージ。
開催年 勝利チーム 勝利監督 優勝回数 勝敗 星取表 相手チーム 敗北監督 MVP 優秀選手
1 1990年 味全 宋宦勳 初優勝 4 - 2 ○●○○●○ 三商 林信彰 洪正欽 -
2 1991年 統一 鄭昆吉 初優勝 4 - 3 ●○●○○●○ 味全 徐生明 羅敏卿 -
3 1992年 兄弟 森下正夫 初優勝 兄弟が前後期優勝したため開催せず
4 1993年 兄弟 山根俊英 2年連続2度目 4 - 2 ○○●○●○ 統一 鄭昆吉 洪一中 陳義信、宋栄泰
5 1994年 兄弟 山根俊英 3年連続3度目 兄弟が前後期優勝したため開催せず
6 1995年 統一 大石弥太郎 4年ぶり2度目 統一が前後期優勝したため開催せず
7 1996年 統一 大石弥太郎 2年連続3度目 4 - 2 ○●○○●○ 味全 徐生明 郭進興 宋栄泰、黄文博
8 1997年 味全 徐生明 7年ぶり2度目 4 - 2 ●●○○○○ 時報 林信彰 黄文博 賈西、馬力安
9 1998年 味全 徐生明 2年連続3度目 4 - 3 ○●○●●○○ 興農 王俊郎 許聖傑 黄煚隆、楓康
10 1999年 味全 徐生明 3年連続4度目 4 - 1 ○○○●○ 和信 李來發 黄煚隆 金徳七、何紀賢
11 2000年 統一 曾智偵 4年ぶり4度目 4 - 3 ○●○○●●○ 興農 王俊郎 羅敏卿 陳琦豊、勇壮
12 2001年 兄弟 林易增 8年ぶり4度目 4 - 3 ○●●●○○○ 統一 曾智偵 養父鐵 彭政閔、王伝家
13 2002年 兄弟 林易增 2年連続5度目 4 - 0 ☆○○○ 中信 林仲秋 彭政閔 中込伸、童琮輝
14 2003年 兄弟 林易增 3年連続6度目 4 - 2 ○●○○●○ 興農 陳威成 陳致遠 彭政閔、曽華偉
15 2004年 興農 劉榮華 初優勝 4 - 3 ○○●●●○○ 統一 謝長亨 陽建福 飛勇、林鴻遠
16 2005年 興農 劉榮華 2年連続2度目 4 - 0 ○○○○ 誠泰 郭泰源 葉君璋 戦玉飛林英傑
17 2006年 La New 洪一中 初優勝 4 - 0 ○○○○ 統一 大橋穰 陳金鋒 魔鋭、林岳平
18 2007年 統一 呂文生 7年ぶり5度目 4 - 3 ○○●○●●○ La New 洪一中 費古洛 劉芙豪、陳金鋒
19 2008年 統一 呂文生 2年連続6度目 4 - 3 ●○●○○●○ 兄弟 王光輝 海克曼 潘威倫、王金勇
20 2009年 統一 呂文生 3年連続7度目 4 - 3 ○○●○●●○ 兄弟 中込伸 海克曼 潘武雄、彭政閔
21 2010年 兄弟 陳瑞振 7年ぶり7度目 4 - 0 ○○○○ 興農 徐生明 麥格倫 張正偉、張建銘
22 2011年 統一 呂文生 2年ぶり8度目 4 - 1 ○○●○○ Lamigo 洪一中 王鏡銘 張泰山林泓育
23 2012年 Lamigo 洪一中 6年ぶり2度目 4 - 1 ○○●○○ 統一 中島輝士 林智勝 雷力潘威倫
24 2013年 統一 陳連宏 2年ぶり9度目 4 - 0 ○○○○ 義大 曾智偵 高國慶 坎諾、鄭達鴻
25 2014年 Lamigo 洪一中 2年ぶり3度目 4 - 1 ○○○●○ 中信兄弟 謝長亨 余德龍 藍寅倫、林煜清
26 2015年 Lamigo 洪一中 2年連続4度目 4-3 ○●●●○○○ 中信兄弟 吳復連 林智勝 王柏融、張正偉
27 2016年 義大 葉君璋 11年ぶり3度目 4-2 ●●○○○○ 中信兄弟 吳復連 林哲瑄 林威廷、彭政閔
28 2017年 Lamigo 洪一中 2年ぶり5度目 4-1 ☆●○○○ 中信兄弟 コーリー・スナイダ― 陳俊秀 林承飛張志豪
29 2018年 Lamigo 洪一中 2年連続6度目 4-2 ☆○●●○○ 統一 黃甘霖 陳俊秀 林泓育蘇智傑
30 2019年 Lamigo 洪一中 3年連続7度目 4-1 ○●○○○ 中信兄弟 スコット・バドナー 林立 王躍霖張志豪
31 2020年 統一 林岳平 7年ぶり10度目 4-3 ○●●●○○○ 中信兄弟 丘昌栄 潘武雄 布雷克江坤宇
32 2021年 中信兄弟 林威助 11年ぶり8度目 4-0 ○○○○ 統一 林岳平 詹子賢 德保拉林安可
33 2022年 中信兄弟 林威助 2年連続9度目 4-0 ○○○○ 樂天 曾豪駒 岳政華 福來喜、陳晨威
34 2023年 味全 葉君璋 24年ぶり5度目 4-3 ○●●○●○○ 樂天 曾豪駒 徐若熙 伍鐸、朱育賢
35 2024年 中信兄弟 平野恵一 2年ぶり10度目 4-1 ○●○○○ 統一 林岳平 曾頌恩 德保拉、林佳緯

金冠軍挑戦賽

規定により台湾シリーズが行われなかったことが過去に3度(1992年、1994年、1995年)あるが、1992年にはその代替として年間王者である兄弟が味全・三商・統一の連合チームと金冠軍挑戦賽を4勝先取で戦った。結果は4勝2敗で兄弟が勝利している。


台湾シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 14:40 UTC 版)

中華職業棒球大聯盟」の記事における「台湾シリーズ」の解説

詳細は「台湾シリーズ」を参照 年間王者決めシリーズ試合1990年から2002年までは総冠軍賽(總冠軍賽)の名であったが、2003年から台湾シリーズ(台灣大賽)と改称された。 1996年までは総冠軍賽は交互後攻チーム担当し参加チーム勝率が高い方が第1・3・5・7戦の後攻チームとなり、もし前後期完全制覇チームがあると総冠軍賽は行わず優勝決定された。 1997年から2004年まで2-3-2形式変更例外として1998年は2-2-1-1-1形式2002年は2-2-1-1形式行ったまた、第2次前後期制度がスタートした2000年からは、前後期完全制覇チームがあってもかならず総冠軍賽が開催されることになった。この場合前後期完全制覇チーム先に1勝のアドバンテージ付き対戦チーム年間成績前後期完全制覇チームに次ぐ球団で、優勝決定シリーズ最大6試合開催することになる。6試合双方ともに3試合ホームゲームを行うが、日程移動日リーグ決定する2005年から前後期完全制覇チームに1勝のアドバンテージが付くことがなくなりかわりに試合興行権利が3-2-2形式に変更され2005年日程3-2-2形式で、最初移動日第3終了後組んだ2006年試合興行権利が3-2-2形であったが、日程2-3-2形式戻り最初移動日は第2戦終了後組み両チーム決定した開催球場次第第3戦から第4戦に移動するかしないかが決定される第3次前後期制度がスタートした2009年以降2000年から2008年とほぼ同じ制度で総冠軍賽が開催されることになった。この場合前後期完全制覇チーム先に1勝のアドバンテージ付き対戦チーム年間成績前後期完全制覇チームに次ぐ球団で、優勝決定シリーズ最大6試合開催することになるも、前後期完全制覇チーム最大4試合ホームゲーム開催権利獲得する日程移動日リーグ決定する2007年以降は台湾シリーズは2-3-2形式開催20172018年2-2-2形式で開催した

※この「台湾シリーズ」の解説は、「中華職業棒球大聯盟」の解説の一部です。
「台湾シリーズ」を含む「中華職業棒球大聯盟」の記事については、「中華職業棒球大聯盟」の概要を参照ください。

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