古琉球とは? わかりやすく解説

古琉球

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 15:15 UTC 版)

『古琉球』
著者 伊波普猷
発行日 沖縄公論社版(1911年)
糖業研究会出版部版(1916年)
郷土研究社版(1922年)
ジャンル 言語学
歴史学
沖縄学
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沖縄県の歴史年表



沖縄諸島 先島諸島
旧石器時代 先島先史時代
下田原期無土器期
貝塚時代
流求?)


グスク時代
原グスク時代
三山時代
北山中山南山
新里村期
中森期



第一尚氏王統
第二尚氏王統

薩摩藩支配)

琉球藩
沖縄県

アメリカ合衆国による沖縄統治
沖縄県
主な出来事
関連項目
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古琉球 (こりゅうきゅう)は、「琉球」(現在の沖縄県先島諸島宮古八重山列島と、しばしば奄美群島鹿児島県)を含む)の歴史区分である。

農耕社会の成立(12世紀頃)から、琉球王国の成立まで。または1609年の薩摩藩による琉球侵攻までとする場合もある。

伊波普猷の著書に由来

古琉球の名称は、伊波普猷による学術書『古琉球』に由来する。1911年に出版され、沖縄の歴史琉球諸語民俗琉球文学などを研究した沖縄学の古典文献と位置付けられている。『おもろさうし』、『中山世鑑』と並び今日まで改訂刊行されている。

伝説や史書によると天孫氏王統に始まり舜天王統英祖王統三山の各王国など複数の王朝が栄えたという。 また三山統一と琉球王国の成立までは各地の按司グスクを築いて覇を争ったことから考古学の分野ではグスク時代按司時代とも)と言う。 琉球に実態を伴った統一王朝が成立し、また先島諸島や奄美群島がその版図に含まれるようになったのは琉球王国の成立後だとされている。 グスク時代以前は貝塚時代と呼ばれる狩猟採集の時代だったとされる。 琉球の神話や伝承では古琉球・グスク時代以前の先史時代は神話時代としてあまん世(あまんゆ)とか裸世(はだかゆ)、蒲葵ぬ葉世(くばぬはゆ)などと呼ぶ。 あまんとはヤドカリのことで、「ヤドカリ時代」ないしは「ヤドカリぐらいしかいなかった頃」、「ヤドカリぐらいしかいなかった琉球に人が住み始めた頃」という意味であり、蒲葵(くば)とはビロウのことで、ビロウの葉を腰蓑としていた時代という意味である。また三山時代後期から琉球王国消滅までの、明や清に朝貢して冊封体制に組み込まれていた時期を唐世と呼ぶ。

先島諸島においては出土する土器の分類から古琉球の時代は新里村期(12~13世紀)と中森期(13~17世紀)に分けられている。

中国の史書ではある時期まで沖縄と台湾は「流求」(琉球)として一纏めに呼称されているので注意が必要である。 沖縄のみを指す琉球の呼称が定着するのは三山時代(明代)であり、それ以前の中国側の流求についての記述は概ね現在の台湾のことだとされている(例『宋史』「流求国伝」)。

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参考文献

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関連項目

先代
先史時代 (琉球)
古琉球
次代
琉球王国

古琉球

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 02:02 UTC 版)

真志喜」の記事における「古琉球」の解説

グスク時代遺跡は7カ所確認されている。このうち東南段丘崖にあるマヤーアブ洞穴遺跡は現在でも聖地として信仰されているが、宇佐浜式土器中国製磁器出土している。真志喜大川原第1遺跡からは、唐の貨幣である開元通宝3枚出土している。開元通宝はこの遺跡以外にも鹿児島県徳之島面縄遺跡嘉手納町野国遺跡石垣島の先赤崎遺跡などから出土している。また台湾からも出土している。このように広範囲わたって出土していることから、遣唐使がこの地に漂着してこの貨幣伝えたとする通説に対して中国南西諸島直接交流によってももたらされたと考えるべきだとする説がある。また真志喜森川原(むいかーばる)遺跡からは14世紀ごろの高床建物群が何度も建て替えられた跡が出土した。この遺跡が、この地に森の川伝承の残る中山王察度の父奥間大親屋敷であった考える説がある。 文献時代である古琉球の時代には、真志喜に関する文献残っていない。

※この「古琉球」の解説は、「真志喜」の解説の一部です。
「古琉球」を含む「真志喜」の記事については、「真志喜」の概要を参照ください。

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