印欧語の類似の発見とは? わかりやすく解説

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印欧語の類似の発見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 00:21 UTC 版)

ウィリアム・ジョーンズ (言語学者)」の記事における「印欧語の類似の発見」の解説

ジョーンズ1786年2月2日カルカッタ学会発表した"On the Hindus"「インド人について」の中で、サンスクリットについて以下のように述べた。 “The Third Anniversary Discourse, Delivered 2 February 1786 (On the Hindus)”. Asiatick Researches 1: 415-431. (1806). https://archive.org/stream/asiaticresearche01asia#page/414/mode/2up. (引用箇所はpp.422-423) サンスクリットは、その古ささることながら驚くべき構造をしている。ギリシャ語より完璧であり、ラテン語より豊富であり、そのどちらよりも精巧だが、動詞語根文法様式において、これらの言語と偶然とはとても思えないほどの強い類似性持っている実際、その類似性強さは、どんな文献学者でもその3言語をすべて調べればおそらくは既に消滅してしまった共通の源から派生したのだと信じずにはいられないくらいである。同様にギリシャ語ラテン語ほど顕著ではないにせよ、ゴート語ケルト語も、他の言語との混合見られるものの、サンスクリットと同じ起源持っていたと思われる。さらに、今日テーマ古代ペルシャ論じるものであったなら、古代ペルシャ語を同じ仲間リスト加えてよかっただろう。 この箇所講演全体のなかで特に重要な位置占めておらず、またどのように類似しているのかという例は何も示されていないジョーンズ自身その後もこの予想実証しようとすることはなかった。にもかかわらず、後のインド・ヨーロッパ語族比較言語学発展促すことになった発言としての歴史的な価値持っている。 この講演は、ベンガル・アジア協会会報として1789年カルカッタ創刊された『アジア研究誌(Asiatick Researches)』に掲載され、はじめて一般の目にふれた。同誌は、ウィリアム・ジョーンズを含むイギリス東インド会社雇用され学者らの研究成果ヨーロッパ伝えている。しかしジョーンズ推定比較言語学という学問となって育ったのはイギリスではなく19世紀ドイツにおいてであった。 なお近代比較言語学きっかけ自体は他に先例があり、有名なものではオランダ人van Boxhorn (ドイツ語版)がペルシア語オランダ語ドイツ語ラテン語ギリシア語がひとつの祖語由来すると言う説を1637年述べ、後にサンスクリット・スラブ・バルト・ケルト語を加えたフランス人神父クールドゥー(G.L.Coeurdoux)が1767年に、やはりインドラテン語サンスクリット類似性指摘しているが、これは宗教的な共通性感じたというだけで、手紙自体1808年公開された。また印欧語以外ではジョーンズ以前にシャイノヴィチ・ヤーノシュ(英語版)によるハンガリー語ラップ語比較1770年)という先駆的な業績がある。

※この「印欧語の類似の発見」の解説は、「ウィリアム・ジョーンズ (言語学者)」の解説の一部です。
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