印欧人に伝わる竜殺しの類型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/27 01:54 UTC 版)
「ドラゴンスレイヤー」の記事における「印欧人に伝わる竜殺しの類型」の解説
神話学者のジョルジュ・デュメジルは、インド・ヨーロッパ語族話者において、英雄や戦闘神が怪物と戦う神話に、若者戦士結社(Männerbunde)の儀礼に由来する共通の構造が見られると主張した(ギリシア、ローマ、インド、イラン、アイルランド、北欧に対応神話があるとする)。この仮説を宗教学者のブルース・リンカーンが別の観点から発展させ、次のような祖形があるとした。 英雄「第三」が 怪物「三重」=蛇・ドラゴンを 神の助けを得て殺し 財を獲得する この説ではギリシア、ローマ、インド、イラン、アルメニア、そしてゲルマン(図像のみ)が当てはまることになる。 また、言語学者のカルヴァート・ワトキンスは、インド・ヨーロッパ語族の竜殺し神話をうたう叙事詩などにおいて、「英雄が蛇を殺す」という一定の詩の形式が見られると主張した。しかし比較言語学的に明確な対応が見られるのはインド - イランに限られている(ヴリトラ殺しのインドラ、アジ・ダハーカ退治のスラエータオナ/ウルスラグナ)。
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