南軍の攻撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/02 02:04 UTC 版)
「ステッドマン砦の戦い」の記事における「南軍の攻撃」の解説
ゴードンの作戦は北軍の前線を急襲して、ユリシーズ・グラントにその前線を縮めるかあるいは後退させるというものだった。北軍の前線を突破できれば10マイル (16 km)南東のシティポイントにある北軍の主要補給基地まで辿り着けると期待した。具体的には、ピーターズバーグを取り囲む北軍前線を構成する砦の一つ、ステッドマン砦に夜明け前の急襲を掛けることだった。そこは前線が最も接近している所であり、木製の逆茂木のような障害がわずかであり、アメリカ軍事鉄道の補給所が砦の後1マイル (1.6 km)以内にあった。ステッドマン砦を捕獲した直後に、南軍兵が北軍の前線に沿って南北に動き、近くの砦を占領して主攻撃の道を作ることとした。攻撃隊はゴードンの第2軍団7,500名であり、ロバート・ランサムのノースカロライナ旅団とウィリアム・ウォレスのサウスカロライナ旅団が支援し、合計約10,000名で、5,000名を予備隊とした。 攻撃は午前4時に始まった。合図に応じて脱走兵に成りすました狙撃兵と工兵の先導隊が前進して北軍の前哨兵を倒し、歩兵の前進を妨げるであろう木製の防御用工作物を取り除いた。急襲は完全に成功し、ステッドマン砦を占領して、砦の真北と真南にある砲台(第10砲台と第11砲台)を確保した。北軍ナポレオン・マクローレン准将が指揮する部隊はその多くが歩兵として活動する重砲兵隊であり、攻撃者に対して散弾を用いて抵抗したが、効果的な防御を編成することができなかった。第12砲台からは迫撃砲を用いてステッドマン砦を砲撃したがこれも無駄だった。マクローレンは砦が敵の手に渡ったことを知らずにステッドマン砦に到着し、ゴードンに対する降伏を強いられた。南軍はおよそ1,000名を捕虜にした。 ゴードンの次の目標はステッドマン砦の北にあるマクギルバリー砦と南のハスケル砦を占領することでその突破口を拡げることだった。先導攻撃隊はプリンス・ジョージ・コートハウス道路に沿ったハリソン・クリークに達したが、隣接する砦まで北軍の傷口を広げることはできなかった(ハスケル砦の守備隊にとって不運なことに、他の砦の北軍砲台はハスケル砦が陥落したと思い込んで友軍の放火を浴びることになった)。南軍の予備隊はシティポイントの方向に主攻撃を掛ける命令を待っていた。
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