北海道カリンバ遺跡墓坑出土品
主名称: | 北海道カリンバ遺跡墓坑出土品 |
指定番号: | 570 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2006.06.09(平成18.06.09) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 縄文 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は北海道カリンバ遺跡の墓坑から出土した副葬品の一括である。 カリンバ遺跡は北海道恵庭市の旧カリンバ川の南側(右岸)に所在する。旧カリンバ川は開拓に伴い埋め立てられた長さ約6キロメートルの川で、千歳川に流れ込み、日本海に注ぐ。遺跡は旧カリンバ川の右岸に広がる標高25~36.5メートルの低位段丘上に存在する。 平成十一~十四年度、土地区画整理事業に先立ち、発掘調査が実施された。その結果、本遺跡では縄文時代、擦文時代、近世アイヌ期の遺構が見つかった。 その内訳は、住居30棟(縄文時代22、擦文時代4、近世アイヌ期4)、土坑525基(縄文時代499、擦文時代25、近世アイヌ期1)で、縄文時代の遺構の大半は晩期に属するものであった。 低位段丘上であるが保水力が高い土壌であったため、墓坑に副葬された木質、植物繊維質の残存環境が他の遺跡に比べて良好であった。 本件はカリンバ遺跡出土品のうち、本遺跡を特徴づける縄文時代後期から晩期の三基の墓坑(第118号、第119号、第123号)から出土した副葬品の一括である。 これら副葬品を代表するものは櫛、腕輪、耳飾り、腰飾り、額飾り、頭飾りなどの漆を用いた装飾品である。これら装飾品は人骨は存在しないものの死者の装飾部位を特定することが推測できる第一級の資料である。 漆製品は胎部に生漆を下塗りし、次にベンガラを中塗り、表面は水銀朱塗布という過程で製作されることが判明し、縄文時代漆工芸の水準の高さを知るうえで貴重である。 以上、三基の墓坑出土品は、縄文時代後期から晩期の合葬墓における副葬品の実態、死者への装身を考えるうえできわめて貴重な一括品である。 |
考古資料: | 割竹形石棺 割竹形石棺蓋 動物形土製品 北海道カリンバ遺跡墓坑出土品 北海道コタン温泉遺跡出土品 北海道上之国勝山館跡出土品 北海道元江別1遺跡土墳墓出土品 |
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