劇場版『HEAVEN AND EARTH』
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「蒼穹のファフナー」の記事における「劇場版『HEAVEN AND EARTH』」の解説
北極の「第一次蒼穹作戦」作戦以降、フェストゥムは群体活動をやめ、個体としての活動を開始していた。引き続き人類に敵対するもの、共生を選択したもの、様々な個体が様々な「状況」を起こしたことで、世界は混迷の時代を迎えていた。 2148年、島の平和は守られたはずだった。総士は存在が消滅しながらも、いつか竜宮島へ戻ると一騎と約束をした。少年少女たちは取り戻した平和の中、日々を生きていた。その中でお盆祭りが行われる日、島で初めての自然受胎で生まれた子日野美羽が真矢と遊んでいる時に「おおきなおふねがくるよ」と告げる。祭りの夜、美羽の言葉通り、1隻の艦が竜宮島へ打ち揚げられる。中には1人の少年が眠っており、同時に人類の武器を使用するフェストゥムエウロス型が現れ、苦戦する中一騎達はこれを撃退する。 少年の名は来主操。北極での決戦後に新たに誕生したミールの元で活動するフェストゥムであった。彼はミールの使者として、人類と他のミールの統括する群れに対し、共同戦線を申し入れていた。これまでにない事態にアルヴィスは困惑するが、彼は告げる。「空がコアの命を奪う」と。新たなミールの存在、フェストゥムの側にいる総士、島は新たな戦いに巻き込まれていく。 一騎達の後輩である西尾里奈、西尾暉、立上芹、堂馬広登がパイロットとして参戦し、戦いが激化する中、一騎は総士が操に何かを託したことを感じ、対話を始めるのだった。しかし、戦いの中で島は徐々に蝕まれていき、史彦を初めとした大人達はかつて人類軍と戦った後遺症に苦しむ中、史彦は意識体となった乙姫からある可能性を告げられる。 戦いの中、芹はフェストゥムが「いたい。たすけて」と泣いていることを知り、慟哭する。そして、コアの負荷を軽減すべくワルキューレの岩戸に入り、乙姫と束の間の再会をする。戦いを見ていることしか出来ない一騎はミールを「神様」、自身を「ミールの手」と表現する操に「空を奪う悲しみ」をミールに伝えるよう訴える。しかし、操はミールに抗うことが出来ずにマークザインの中に封じられていたマークニヒトのパイロットとなる。一騎はマークザインで出撃するが、マークニヒトとの戦闘で消滅してしまう。同時に窮地に陥る剣司達を、自らをマークフィアーのコアとして帰還した甲洋が救った後、突然敵が去って行った。 ミールの元へ帰った操は仲間の痛みと憎しみに苦しむ中、真壁紅音だったミョルニアに問われる。「お前はなぜそこにいる?」と。操は北極ミールが消滅した後に初めて存在することを望んだフェストゥムであった。しかし、操はその問いに答えることは出来ず、痛みを消すべく竜宮島との決戦を決意する。 敵を退けたのは美羽であった。彼女は人間と異なるフェストゥムの言葉と感情を理解する島で唯一の存在であり、「おはなし」によってエウロス型の群れを撤退させたのであった。そして、弓子を通して美羽から一騎はまだ帰ってこられると告げられた史彦は、島のミールの経験を操のミールに伝えるべく、美羽とミールの対話を決定する。 戦力を大きく削がれたアルヴィスは、機体を失った里奈と暉をゼロファフナーに搭乗させ、甲洋も戦力に配属することで第二次蒼穹作戦を開始する。それは、フェストゥムから対話を求められたのとは逆に、人類から対話を求める最後の戦いの始まりであった。
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