前史 仏像の起源とは? わかりやすく解説

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前史 仏像の起源

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 21:14 UTC 版)

法量」の記事における「前史 仏像の起源」の解説

紀元前5世紀インド釈迦仏教創始した仏典なかには釈迦存命時から仏像製作されていたと説くものもあり、例えば『阿含経』ではウダヤナ優填王)が仏像創始者とされている。しかしこれは考古学的な裏付け欠いていて、北伝仏教にのみ見られる主張であり、南伝仏教経典ではみられないさまざまな仏典歴史史料考古学的証拠総合的に検討すると、釈迦時代原始仏教の頃から仏像があったというのは「到底信じられない」ことであり、むしろ釈迦の入滅まもない時代には図像によって釈迦崇めるような信仰形態確認できない釈迦生涯描いた仏伝図のうち、初期仏教期に作成されたものは釈迦の姿が描かれていない。(必ずしも確定的な事実として証明されているとはいえないが)当時は、釈迦の姿を図や像に描くことは不敬冒涜的だとみなされ、「不表現が行われていたと考えられている。 考古学的手段確認されているものとして「仏像」歴史最初に登場するのは、紀元前1世紀にはじまるガンダーラ美術1世紀頃のマトゥーラ仏像群である。仏像起源をどちらに帰するかは議論があり、その年代について諸説がある。ガンダーラ仏像古代ギリシア由来ヘレニズム文化影響強く反映しており、写実的な人の姿で表現されている。古代ギリシアローマでは、伝統的に神々人間の姿で像にすることが一般的であり、ガンダーラでは仏像に対してもそれが行われた。 仏陀没後仏陀通常の人間とは異なった超人とみなす仏陀観が展開し釈迦生まれながらにして常人とは大きく異な数々外見的特徴いわゆる三十二相」を備えていると賛美されるうになる。すなわち、真っ直ぐに立った時に腕は膝に届くほど長く、指もきわめて長くその間には水かきがある。これに従えば釈迦の姿を具現化した仏像姿形は、常人とは大きくかけ離れた形状になるはずであるが、ガンダーラ仏像はそうした特徴みられないガンダーラにおける仏像制作実際担い手である石工たちは、インド伝統的な文化影響受けていない人種集団だったため、こうした宗教的制約縛られずに仏像制作していた。たとえば彼らが初期作った釈迦像には、仏教では禁忌となっているはずの飲酒する姿を模したものもある。

※この「前史 仏像の起源」の解説は、「法量」の解説の一部です。
「前史 仏像の起源」を含む「法量」の記事については、「法量」の概要を参照ください。

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