初期の抗議活動
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「ティーパーティー運動」の記事における「初期の抗議活動」の解説
抗議活動のめばえは、リーマン・ショックに端を発するアメリカの景気後退を背景に、異なる動機で、異なる形態ではあったが、しかし草の根的に各地で起こっていた。 2009年1月24日、ニューヨーク州で知事がダイエット飲料以外のソフトドリンクに18%の課税をすると、通称「肥満税」または「ソーダ税」の増税を提案したのに反対して、ニューヨーク市で若い活動家がネイティブアメリカンのように羽根飾りをつけてボストン茶会事件の故事を模した抗議活動をした。これはメディアに登場した最初の関連活動である。この法案は結局否決された。 上下両院を制する民主党の景気刺激策の成立が現実味を帯びてくると、これに反対して、インターネット掲示板への投稿から始まったティーバッグ入りの手紙を送りつけて議会の反対票を集める運動が起こった。これがティーバッガーの由来である(後述)。 しかし2009年1月27日、景気刺激策がアメリカ連邦議会を通過した前日に、ラジオ・トークショー主催者ラッシュ・リンボーによって造り出された、ばらまき型の景気刺激策を批判する造語「ポーキュラス」が放送で広まったことから、こちらの方が有名となり、当初はお茶ではなく、税金の無駄遣いを象徴する豚がこの運動のシンボルとなった。現在では最初のティーパーティー抗議と見なされている、2月10日のフロリダ州フォートマイヤーズ市役所前でのメアリー・ラコビッチの抗議の模様でもプラカードに豚の写真が見える。 2月16日にオバマ大統領が署名して2009年のアメリカ経済回復・再投資法として成立し、シアトルではケリ・カレンダーによる抗議運動が起こったが、このときもポーキュラス抗議として報道されたが、すでに抗議者の手には星条旗の他にガズデン旗の使用も見られた。その主張は総じて「オバマは社会主義」というもので、大きな政府、歳出増加につながりかねないすべての政策に反対し、警戒を促していた。これら少人数による反オバマの抗議が地元メディアで報道されると、FOXニュースが飛びつき、抗議者を番組ゲストに喚ぶなどして盛んに全国にむけて放送した。また後述するが、当初からフリーダムワークスがこの広報戦略には関わっていたとされる。彼らはオバマ個人に批判を集中させないようにアドバイスしていた。しかし当初、報道は保守メディアが主で、本格的に世間に認知されたのは次の出来事が起こってからであった。
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