初代 L37型(1966年 - 1970年)
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「ダイハツ・フェロー」の記事における「初代 L37型(1966年 - 1970年)」の解説
1966年(昭和41年)11月に発売された初代モデルは、既に貨物用の軽商用車では十分な実績を持っていたダイハツの軽乗用車市場参入第1作であった。グレードはスーパーデラックスとデラックス。 スペース効率の不利を押して縦置きエンジン配置とした手堅いFR方式で、既に実績のある軽トラックのハイゼット用ZL型2ストローク空冷2気筒ガソリンエンジンを水冷化し、23PSに強化したZM型エンジンを新開発して搭載した。サスペンションにはコイルスプリングによる4輪独立懸架を導入したが、前輪は一般的なウィッシュボーン式であったのに対し、後輪にダイアゴナル・スイングアクスルを採用したのが特異な点であった。日本車ではいすゞ・ベレット以外に先例がなく、以降の採用例もない。 プリズムカットと呼ばれる箱形のボディー形状で、大人4人が無理なく乗れる軽自動車を目指すと共に、当時の軽自動車としては上質感を演出していた。トランクはヒンジを外部に付けることで開口部を大きくとり、荷物の出し入れが楽であった。フェロー は当時のダイハツの軽自動車販売シェアを伸ばしはしたが、同時期に出現した廉価で高出力なホンダ・N360に押され、スポーツモデルの投入などを図ったものの市場を制するには至らなかった。2ドアセダンだけでなく商用の3ドアバン、ピックアップトラックのボディバリエーションがあった。角型のヘッドランプは日本車で初採用されたものである。 1967年(昭和42年)、スタンダード追加。 1968年(昭和43年)、マイナーチェンジ。フロントバンパーのかさ上げ位置の変更、並びにフロントターンシグナルランプ、リアコンビネーションランプ(セダンのみ)の意匠変更。これに伴いセダンにエンジンを高出力化したスポーティーモデルのSS追加。 1970年(昭和45年)4月1日には、北海道・東北等の降雪地帯を除いて100台限定で販売されたバギータイプの「フェローバギィ」も発表された。名前にこそフェローと付くが、商用軽自動車であるハイゼットピックアップをベースとして、ドアの無いバスタブ形のFRP製ボディーに、大型ロールバーとグリルガードを装備し、限定生産車にもかかわらず低価格で販売された。初代の生産台数は30万9918台。
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