冥王星探査
冥王星は1930年に発見された
冥王星は1930年に発見されました。247.8年という長い時間をかけて、太陽のまわりを公転しています。冥王星の直径は約2,300kmです。そのまわりを直径1,200kmの衛星「カロン」が回っています。明るさは14等級で、大きな望遠鏡でないとよく見えません。また、冥王星に近づいた探査機がまだないので、あまりくわしいことはわかっていませんが、氷におおわれた惑星と考えられています。
1930年、ふたご座の中で「冥王星」を発見
1915年、アメリカの天文学者パーシバル・ローウェルは『海王星の外側に惑星Xが存在する。太陽からの距離43~44天文単位で、公転周期は280~290年、重さは地球の7倍、ふたご座またはいぬ座の中に12等星の明るさで見えるはずだ』と発表しました。その後、ローウェル天文台のトンボーの長年の観測によって、1930年、ふたご座の中に15等星が発見され「冥王星」と名づけられましたが、遠いため正確な観測ができませんでした。それでも、質量は地球の1/10で、距離も軌道もローウェルが予想したものとちがっているらしいと考えられています。
衛星カロンは冥王星の約1/2。おたがい同じ側を向けて回っている
1978年7月、アメリカ海軍天文台のクリスティは、冥王星の写真を撮影し、その写真にコブのようなものがついているのを発見しました。さらに、このコブは冥王星のまわりを6日と9時間で回っている惑星であることを確認しました。この衛星は「カロン」と名づけられましたが、冥王星からわずか1万7,000kmほどはなれたところを回っており、その直径は冥王星の約1/2くらいと推測されています。また、カロンの冥王星を回る軌道面は120度も傾いており、冥王星の自転周期と同じ周期で回っている、つまりおたがいに同じ側だけを向けていると考えられています
ニュー・ホライズン計画で本格化する冥王星探査
冥王星の観測は、地上の天文台とHST(ハッブル宇宙望遠鏡)のWF/PCという広角惑星カメラによるFPOP・PS(随時惑星観測計画・冥王星スタディ)が続けられています。探査機による近接探査も計画されています。NASAはプルート・カイパー・エクスプレスという計画を打ち出し、1999年には打ち上げの予定でしたが、この計画は残念ながら延期とされてしまいました。
また、ジョン・ホプキンス大学のメンバーを中心としてニュー・ホライズンという計画もあります。この計画では2006年に打ち上げ、木星スイングバイをしたのちに2015年には冥王星に到達する予定です。
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