六地蔵駅 (JR西日本・京都市営地下鉄)とは? わかりやすく解説

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六地蔵駅 (JR西日本・京都市営地下鉄)

(六地蔵駅 (京都府宇治市) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/13 00:39 UTC 版)

六地蔵駅
ろくじぞう
Rokujizō / Rokujizo
左は京阪六地蔵駅
所在地 京都府宇治市六地蔵奈良町
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本・駅詳細
京都市交通局京都市営地下鉄駅詳細
乗換 京阪宇治線六地蔵駅
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六地蔵駅(ろくじぞうえき)は、京都府宇治市六地蔵奈良町にある西日本旅客鉄道(JR西日本)・京都市交通局京都市営地下鉄)のである。

JR西日本の奈良線、京都市営地下鉄の東西線が乗り入れており、駅番号はJR西日本がJR-D06[1]、京都市営地下鉄がT01[2]

概要

1992年平成4年)に奈良線の増発のために列車交換設備を設けた新駅としてJRの駅が、2004年に地下鉄の駅がそれぞれ宇治市側に開業し、これ以降は京阪の宇治線、JR西日本の奈良線、地下鉄の東西線の3路線に同じ名称の駅が存在する。なお、地下鉄の駅は同地下鉄で唯一、京都市外に位置している[3]。JRと地下鉄の駅は地上と地下のほぼ同位置だが[3][4]、京阪の駅とは南西へ徒歩5分(距離にして約400 m)ほど離れており[4][5]、両駅の連絡は山科川沿いの一般道路を経由する。

乗車カードは、JR西日本の駅は「ICOCA」、地下鉄の駅は「PiTaPa」と「スルッとKANSAI」の利用エリアに含まれている(相互利用可能のICカードはそれぞれの項目を参照)。また、地下鉄駅では「トラフィカ京カード」にも対応している。

歴史

JR奈良線の沿線住民の増加に伴い、現在のJR藤森駅と共に1980年(昭和55年)頃から新駅設置が検討されていた[6]1992年平成4年)10月に当駅が奈良線に開業し、2004年(平成16年)11月に京都市営地下鉄東西線が醍醐駅から当駅まで延伸され、宇治市の北部ターミナル駅となった。JR六地蔵駅は、JR奈良線の第2期複線化工事の中で駅改良工事が行われ、2023年令和5年)3月、駅舎が京都方に80 m移転した[7][8][9]

西日本旅客鉄道

京都市交通局

駅構造

JR西日本

JR 六地蔵駅
新駅舎(2023年9月)
ろくじぞう
Rokujizō
JR-D05 桃山 (2.3 km)
(1.1 km) 木幡 JR-D07
所在地 京都府宇治市六地蔵奈良町16-18[23]
駅番号 JR-D06[1]
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 奈良線
キロ程 25.2 km(木津起点)
奈良から32.2 km
電報略号 ロク
駅構造 高架駅[12]
ホーム 1面2線[12]
乗降人員
-統計年度-
15,174人/日
-2023年-
開業年月日 1992年平成4年)10月22日[4][13]
備考 業務委託駅
みどりの券売機プラス設置駅
* 2023年3月18日に京都方面に駅舎を移転
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島式ホーム1面2線の高架駅である。2023年3月に、ホームを京都方に80 m延伸するとともに、木津方80 mを使用廃止。駅舎を京都方に約80 m新築移転し、新たに階段1か所、エスカレーター上下各1基、エレベーター1基が設置された。コーンコースには、大善寺六角堂(六地蔵尊)をイメージした六角形の吹き抜けが設けられ、京都市営地下鉄の出入口との間約20 mは屋根のある通路で接続されている[9][20]。改良工事費(概算)は14億円で、うち7億円を宇治市が負担(旧駅舎の撤去を含む)。旧駅舎の撤去を含むすべての工事は2023年度末に完了した。宇治市は、駅前広場工事、駐輪場工事を2024年度にかけて実施した[24]

改良前のホームは、山科川と単線から駅への分岐器が制約となり、R=400 mの曲線中にホームを作らざるを得ず、上り線に傾いて停車する列車とホームの間が広くなっていたため、様々な安全対策[注 1][25][26][27]を講じなければならない状態だった。複線化により山科川に下り線の新橋梁が構築されたことに伴い、ホームを京都方に延伸してほぼ直線のホームになったことで、列車とホームとの隙間が狭くなったほか、ホームの傾斜の解消、ホームの幅員も4.8 - 6.0 mから6.7 - 8.0 mに拡幅され、改札内エスカレーターも上り1基から上下1基ずつの計2基に増設、階段幅員も2.3 mから2.8 mに拡張するなど安全性が高まるとともに、エレベーターが新設されて利便性も向上した[9][27]

当駅は、普通列車ならびに快速列車(快速・区間快速・みやこ路快速)の全列車が停車するダイヤとなっている[1]

のりば

のりば 路線 方向 行先
1 奈良線 上り 京都方面[28]
2 下り 宇治奈良方面[28]

京都市営地下鉄

京都市営地下鉄 六地蔵駅
1番出入口
ろくじぞう
Rokujizo
(1.1 km) 石田 T02
所在地 京都府宇治市六地蔵奈良町
駅番号 T01[2]
所属事業者 京都市交通局京都市営地下鉄
所属路線 東西線
キロ程 0.0 km(六地蔵起点)
駅構造 地下駅
ホーム 1面2線
乗降人員
-統計年度-
13,283人/日
-2024年-
開業年月日 2004年平成16年)11月26日[3][21]
テンプレートを表示

島式ホーム1面2線[29]を有する地下駅で、ホームドアが設置されている[3]。改札口は1箇所のみ。トイレは改札内奥。京都市営地下鉄の駅としては唯一、京都市外に所在している[3]。ホーム北側には留置線が設けられており[29]夜間留置が設定されている。

東西線の駅は駅ごとにステーションカラーが制定されており、当駅のステーションカラーは勿忘草色である[3]。また、「T01」の駅番号が付与されている[2]

京阪の六地蔵駅では同じ京阪である京津線の乗車券は発売していないが、当駅では御陵駅経由の連絡乗車券を発売している。出入口は4つあり、うち3つは京都府道7号京都宇治線と外環状線のT字路交差点側に位置する。残りの1つは、JR駅のロータリー部分に至る。

のりば

のりば 路線 方向 行先
1・2 東西線 下り 山科太秦天神川方面[30]

出口

出口番号 方角 出口周辺[31] 接続改札 備考
1 - JR・京阪六地蔵駅 改札口 エレベーターあり
2 南東 宇治市立木幡小学校
3 北西 六地蔵交番・六地蔵総合病院・大善寺・乃木神社
4 北東 UR醍醐石田団地

利用状況

利用者数の推移は下記の通り[32]

1日平均の乗車人員と乗降人員
年度 JR西日本 京都市営地下鉄
乗車人員 乗降人員 乗車人員 乗降人員
1999年 5,270
2000年 5,342
2001年 5,795
2002年 6,126
2003年 6,374
2004年 6,416 5,508 11,159
2005年 6,523 5,632 11,226
2006年 6,647 5,683 11,312
2007年 6,706 5,742 11,415
2008年 6,822 5,775 11,458
2009年 6,789 5,816 11,534
2010年 6,945 5,837 11,568
2011年 7,232 5,929 11,751
2012年 7,394 6,042 11,974
2013年 7,658 6,222 12,330
2014年 7,581 6,387 12,658
2015年 7,751 6,597 13,073
2016年 7,638 6,683 13,243
2017年 7,556 6,710 13,297
2018年 7,493 6,900 13,673
2019年 7,530 15,060 6,969 13,812
2020年 5,915 11,832 5,282 10,479
2021年 6,225 12,452 5,436 10,769
2022年 6,940 13,882 5,845 11,458
2023年 7,587 15,174 6,501 12,773
2024年 13,283

駅周辺

バス路線

最寄りのバス停は、「JR六地蔵」および「JR六地蔵北口」である。2024年3月末までは京都京阪バスも発着していたが、撤退した。

西行
東行
  • 直通9号経路:京都橘大学
  • 上記の11号経路及び22・22A号経路
南行
  • 上記の13・18号経路

隣の駅

西日本旅客鉄道(JR西日本)
奈良線
みやこ路快速・快速・区間快速
東福寺駅 (JR-D02) - 六地蔵駅 (JR-D06) - 宇治駅 (JR-D09)
  • 正月ダイヤ時などには、みやこ路快速と区間快速が稲荷駅に臨時停車する。
普通
桃山駅 (JR-D05) - 六地蔵駅 (JR-D06) - 木幡駅 (JR-D07)
京都市営地下鉄
東西線
六地蔵駅 (T01) - 石田駅 (T02)
  • 括弧内は駅番号を示す。

脚注

注釈

  1. ^ 列車とホームの隙間に櫛状のゴムを設置。ゴムは旅客の体重を支えることができる強度があるとともに、ゴムと車両が接触しても安全上問題がないとされている。また、ホーム下にパトライトや転落検知マットが設置されていた。

出典

  1. ^ a b c 双葉社 2021, p. 132.
  2. ^ a b c 日本地下鉄協会 編『完全版 世界の地下鉄』ぎょうせい、2020年10月14日、17頁。ISBN 978-4-324-10876-5 
  3. ^ a b c d e f g 川島 2009, p. 93.
  4. ^ a b c d 川島 2009, p. 51.
  5. ^ 川島 2009, p. 66.
  6. ^ 日本経済新聞日本経済新聞社、1990年11月17日、地方経済面 近畿A、9面。[要文献特定詳細情報]
  7. ^ 奈良線第2期複線化事業”. 西日本旅客鉄道. 2023年3月19日閲覧。
  8. ^ 京都と六地蔵駅ホーム改良へ JR西、奈良線複線化に合わせ」『京都新聞』京都新聞社、2013年6月19日。オリジナルの2013年6月26日時点におけるアーカイブ。
  9. ^ a b c d JR奈良線複線化に合わせ移設、六地蔵駅の新駅舎・ホームを報道公開」『マイナビニュースマイナビ、2023年3月17日。
  10. ^ 「JR西日本 六地蔵駅が起工式」『交通新聞交通新聞社、1991年8月3日、1面。
  11. ^ 「JR西日本 新駅その後 地域発展に大きな役割」『交通新聞』交通新聞社、1996年11月11日、2面。
  12. ^ a b c 「『六地蔵駅』が開業」『交通新聞』交通新聞社、1992年10月24日、2面。
  13. ^ a b データで見るJR西日本2021 駅” (PDF). 西日本旅客鉄道. p. 88 (2021年10月). 2021年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月17日閲覧。
  14. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、185頁。 ISBN 4-88283-120-1 
  15. ^ 双葉社 2021, p. 136.
  16. ^ 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2003年8月30日。オリジナルの2004年8月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20040803184954/www.westjr.co.jp/news/newslist/article/030820a.html 
  17. ^ 近畿エリアの12路線 のべ300駅に「駅ナンバー」を導入します!』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2016年7月20日https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/07/page_8973.html 
  18. ^ a b 六地蔵駅 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2019年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月12日閲覧。
  19. ^ a b 「ひと目でわかる! JR線 電化区間と複線区間」『JTB時刻表』 100巻、1号、JTBパブリッシング、2024年1月、特集2頁。 
  20. ^ a b 奈良線 六地蔵駅改良工事の概要について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2022年6月23日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220623_04_rokujizou_2.pdf2023年3月19日閲覧 
  21. ^ a b c 寺田 2013, p. 273.
  22. ^ 朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 4号 京福電気鉄道・叡山電鉄・嵯峨野観光鉄道・京都市交通局、曽根悟 監修、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年4月3日、22-23頁。 
  23. ^ 駅情報(六地蔵駅)”. JR西日本. 2023年3月19日閲覧。
  24. ^ JR奈良線の高速化・複線化第二期事業に伴う六地蔵駅前広場整備及び駅舎改良等の進捗状況について(令和4年12月20日宇治市議会建設・水道常任委員会資料)”. 宇治市 (2022年12月20日). 2023年3月19日閲覧。
  25. ^ “乗客の転落防げ ホームドア・柵整備に知恵 鉄道各社、高額投資ネックも”. 産経新聞. (2011年1月28日). オリジナルの2011年2月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110209054107/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110128/dst11012812130030-n1.htm 2023年3月19日閲覧。 
  26. ^ 2011年2月定例社長会見(プレスリリース)”. 西日本旅客鉄道 (2011年2月18日). 2011年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月19日閲覧。
  27. ^ a b 奈良線第II期複線化工事(土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月))”. 土木学会 (2014年9月). 2023年3月19日閲覧。
  28. ^ a b 六地蔵駅|構内図”. 西日本旅客鉄道. 2022年9月19日閲覧。
  29. ^ a b 川島 2009, p. 7.
  30. ^ 山科駅|時刻表・構内図等”. 京都市交通局(京都市営地下鉄). 2022年9月19日閲覧。
  31. ^ 京都市営地下鉄時刻表:東西線 六地蔵駅”. www2.city.kyoto.lg.jp. 2025年7月5日閲覧。
  32. ^ JR西日本の乗車人員は京都府統計書 第10章 運輸・情報通信・観光 10-1.鉄道乗車人員、乗降人員は移動等円滑化取組報告書、京都市営地下鉄の乗車人員と乗降人員は“京都市交通事業白書(事業概要)”移動等円滑化取組報告書による。
  33. ^ 「東部クリーンセンター」の持込ごみの受付及び「東余熱利用センター」の営業の終了について” (PDF). 京都市環境政策局 (2012年12月4日). 2013年7月1日閲覧。[リンク切れ]

参考文献

関連項目

外部リンク




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