個人における精神の充足
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:21 UTC 版)
「メンタルヘルス」の記事における「個人における精神の充足」の解説
「ストレス管理」および「セルフケア」も参照 個人において、精神的な健康を維持し増幅させるためには、大部分には、身体における生活習慣病の予防策と同じであり、食事や運動、またストレス管理によって、心身ともに対処することが可能である。 「精神科の治療#ケアの基本」も参照 ジャンクフードのような認知機能を低下させる食事よりも、ビタミンB群やオメガ3脂肪酸に富んだ食事は、認知機能を高め維持し、気分を良く保つ影響を与える。運動には、軽症から中等度のうつ病の治療として推奨されうるほどの効果があり、その予防にも効果がある。また運動は脳卒中後の認知機能の回復も高める。 呼吸法によるリラクセーションは、怒りの管理や心理療法でも用いられる。睡眠や、笑うことも自律神経のバランスを整えるとも言われる。 否定的な影響を感じる相手とは適切な距離を保つという方法もある(個人の境界線)。また心理学は、アサーションと呼ばれる自己主張の方法も重視しており、自己の理想願望が過剰であることによってそれが達成できずストレスを感じていることを是正したり、あるいはそうして相手に対する期待を無理のないお願いに是正した上で、適切な方法で主張するということである。そうしてそれが不可能である場合には、肯定的な影響を感じる人々との接触を増やすことである。重要な人々とのコミュニケーションは、ストレス解消ともなる。 対して、不適切なストレスの発散方法は、怒りを爆発させることによって問題を引き起こしたり、不適切にアルコールなどの薬物を摂取すること(セルフメディケーション)によって、精神的健康また身体的健康にわたって悪影響をおよぼすことがある。 自然とのふれあいは、認知機能や幸福感を高める。 考え方のクセと呼ばれる認知的な方法も可能である。「せねばならない」という思い込みや、「黒か白か」といった二分思考は認知行動療法によって修正可能な思考のクセの焦点の一部である。否定的な思考を過剰に繰り返す状態を是正することでいくらか気分が改善されることもある。 しかしながら、精神的な変調は、更年期障害や甲状腺機能低下症の症状であったり、アルコールなどの薬物、気管支喘息に対する医薬品といったことも原因となりえ、過度に個人的な努力やストレスを強調すれば、判断を誤りうる。また現在病気喧伝といった問題があり、正常に近い健康状態に対して、過剰に多剤大量処方が行われることがあり、これが原因となって逆に体調がすぐれないこともある。
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