保安装置・その他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 06:56 UTC 版)
信号・連動装置・CTC常置信号機として、場内信号機、出発信号機、誘導信号機(東員駅のみ)、入換信号機(東員駅・北大社信号場)、中継信号機が設けられている。場内信号機直下には、手信号代用機が併設される。 信号機は、大半の区間において2位式(黄色: Y、赤色: R)を採用するが、途中に北大社信号場を含む東員駅 - 大泉駅間は3位式となっている。 馬道・東員・大泉・阿下喜の各駅および北大社信号場ではすべての信号機が、在良・楚原駅では一部の信号機がLED化されている。 終端駅である西桑名・阿下喜駅以外に七和・東員・大泉・楚原駅および北大社信号場で列車折り返しが可能である。このうち七和・大泉・楚原駅では下り列車が下り本線に入線しそのまま上り方向に折り返す。一方、東員駅では上下方向から上り本線、下り本線のいずれにも入線可能で、かつ上下どちらの方向にも出発が可能である。これは、東員駅で北大社車庫への出入庫列車との車両取り替えが行なわれることに対応させるためである。 列車集中制御装置 (CTC) が設置され、東員駅の運転指令において全駅の信号制御および電気転轍機の制御が可能となっている。情報伝送は光ケーブルを使用する。 連動装置は、三岐鉄道の運営移管以降に新設・改良されたもの(東員駅+北大社信号場、大泉駅、阿下喜駅)については第一種継電連動装置が、これ以外の従前から設置されているもの(馬道駅・在良駅・七和駅・楚原駅)は第三種継電連動装置となっている。 ATS多変周式・連続照査型の「近鉄型ATS」を採用している。 ATSの速度制限段としては0・15・25・35・45km/hの5段となっているが、現在進行中の「車両の高速化工事」によって70km/hの制限段が追加された。現在、70km/hの制限段は使用されておらず、運転最高速度も45km/hのままである。 西桑名駅・東員駅留置線・阿下喜駅には終端用ATSがあり、線路終点部分での列車の過走を防止するようになっている。 急曲線部分・急勾配部分の速度制限箇所の一部には速度超過防止用ATSが備えられている。 地上子は通常2本のレールの間に置くが、軌間が狭い北勢線では上り電車用と下り電車用の識別が困難であるため地上子は2本のレールの外側(進行方向に向かって右側)に設置される。 踏切 第1種踏切(警報機・遮断機付き)73か所、第3種踏切(警報機のみ)3か所の合計76か所の踏切がある。第4種踏切(警報機・遮断機共なし)はなく、全踏切で自動化されており、中小私鉄路線としては近代化が進んでいる。なお、これらの設備の大半は近鉄時代に整備されたものである。 東員駅にて、北勢線全線の踏切の集中監視を行っている。以前は、西桑名駅・北大社駅・阿下喜駅の3か所で、それぞれのエリアごとに監視を行っていた。 穴太駅 - 東員駅間の穴太7号踏切、東員駅 - 大泉駅間の東員12号踏切には、視認性に優れたオーバーハング型警報機を各2基備えている。 東員駅 - 大泉駅間の東員12号踏切には、踏切障害検知装置・踏切障害報知装置を備えている。 西桑名駅 - 馬道駅間の西桑名第2号踏切では、762mm(北勢線)・1067mm(JR関西本線)・1435mm(近鉄名古屋線)の3種類の軌間が臨める。 標識北勢線が以前は近鉄の路線であったことから近鉄タイプの標識が多く使用される。近年、速度制限標識等が三岐線と共にJR仕様に変更されつつある。
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