作戦開始以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 02:36 UTC 版)
「トルコ軍によるシリア侵攻 (2019年)」の記事における「作戦開始以降」の解説
2019年10月9日以降、トルコ側は作戦の意図として、トルコはクルド人が中心の人民防衛隊が中核をなすシリア民主軍などを国境付近から30kmの間で排除して緩衝地帯を設置。そこにシリア難民を移住させる構想を示した。エルドアン大統領は、国際連合のグテーレス事務総長に書簡を送る一方、トルコを非難した欧州各国に対して目下の作戦を占領と位置付けようとするなら、ドアを開けて難民360万人をあなた方のもとに送るとした警告を行った。 シリア民主軍側は、敵対行動を取ってきたシリア政府軍にロシアを仲介役として支援を要請。2019年10月14日、シリア政府軍は、クルド側の要請に応じてアメリカ軍撤退後に軍事的空白地帯となっていたシリア北東部マンビジに進駐。一帯を勢力下に置いた。また10月16日には、アイン・アル=アラブへロシア軍とともに進駐した。 2019年10月15日頃には、マンブジの東方の町ラース・アル=アインをはじめ多数の個所でトルコ軍とクルド人勢力が交戦状態となった。10月17日には、アメリカ合衆国の仲介により5日間の停戦が成立(後述)。停戦の条件には、クルド人部隊が停戦期間内に国境付近(トルコが提唱する緩衝地帯)から撤退することが挙げられていたため、クルド人部隊は20日までにラース・アル=アインから撤退を行った。 2019年10月22日、ロシアのソチにて、エルドアン大統領とプーチン大統領の間で国境付近の扱いに関する合意がなされた。さらに10月23日、トルコ国防省は、アメリカ当局より国境線沿い約120キロ、幅32キロに及ぶ緩衝地帯(もしくは安全地帯)からクルド人勢力が撤退した情報を得たとして、クルド人勢力への攻撃を再開する必要はないと発表した。同日からはクルド人武装勢力が撤退した地域にロシア軍が進駐し、パトロールを開始。一時は、シリア北部を中心に国土の3分の1近くを支配下に置いていたクルド人武装勢力が掌握する範囲は大幅に減退した。
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