仮面うつ病とは? わかりやすく解説

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仮面うつ病

読み方:かめんうつびょう
別表記:仮面ウツ病

一般的なうつ病みられる気分落ち込み倦怠感などの症状よりも、腹痛やめまいといった身体の症状顕著にみられる種類うつ病を指す言い方一般的なうつ病同様に投薬カウンセリング休息を取るといった療法効果的ではあるものの、他の病気疑いやすいためうつ病との診断が遅れがちになる。

かめん‐うつびょう〔‐ウツビヤウ〕【仮面鬱病】

読み方:かめんうつびょう

鬱病通常みられる精神症状よりも、疲労感睡眠障害便秘など、さまざまな身体症状強く訴え鬱病鬱病仮面かぶっているという意味でいい、臨床用いられる


仮面うつ病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/15 08:39 UTC 版)

仮面うつ病(かめんうつびょう)とは、精神症状の代わりに、身体症状が前面に出ることで、精神症状が目立たないタイプのうつ病。身体症状という「仮面を付けたうつ病」を意味する[1][2][3]

概要

気分の落ち込みなどより、あらゆる身体症状など、他の症状が「仮面」となって、本源のうつ病を隠してしまう。仮面うつ病の患者はうつ病ではあっても、自身にうつの自覚がないため、内科を受診するが、各種検査でも異常は認められない。医師も見抜けないことがあり、本人の身体的症状に応じ鎮痛剤胃腸薬などを漠然と処方され続ける場合がある。通常のうつ病に比べて身体症状が強く出るため、自律神経失調症心気症と診断されることも珍しくなく、誤診が多い疾患である。医師が仮面うつ病であることを説明し精神科心療内科の受診を勧めても、本人に自覚がないことから頑なに身体的愁訴を訴え、受診しないことがある[2][4][3][5][6]

原因

原因不明の部分が多く、最近では脳内の神経伝達物質の減少によるといわれている[4][5]

治療

本質的にはうつ病であるため、うつ病と同様の治療を行う。抗鬱剤などの投薬治療が第一選択となる[3][2]。身体症状に対するとらわれが著しく、心気症機能性ディスペプシア(FD)と診断された患者で、FDでの治療に効果がなく、重症化する例が報告されている。この場合、抗うつ剤が処方されなければならない[6]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 第9号 仮面うつ病 精神科医師 谷 宗英”. 2021年12月12日閲覧。
  2. ^ a b c コトバンク - 仮面うつ病(読み)かめんうつびょう(英語表記)masked depression ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「仮面うつ病」の解説”. 2021年12月12日閲覧。
  3. ^ a b c 一般社団法人 安全衛生マネジメント協会 - 仮面うつ病とは”. 2021年12月12日閲覧。
  4. ^ a b 上林記念病院副院長 吉江康二・日本精神神経学会 専門医・指導医、日本精神科病院協会 認定指導医、精神保健指定医”. 2021年12月12日閲覧。
  5. ^ a b 瀧ケ崎市 - うつ病について”. 2021年12月12日閲覧。
  6. ^ a b 東原良恵, 今一義, 長田太郎, 渡辺純夫, 北條麻理子, 永原章仁, 廣田喬司, 里村恵美, 赤澤陽一, 野村収, 上山浩也, 稲見義宏「消化器症状を主訴に発症した仮面うつ病の1例」『消化器心身医学』第21巻第1号、消化器心身医学研究会、2014年、 20-22頁、 doi:10.11415/jpdd.21.20ISSN 1340-8844NAID 130004686981

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