二面体群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/04 16:20 UTC 版)
二面体群(にめんたいぐん、英: dihedral group)とは、正多角形の対称性を表現した数学的対象である。より正確には、正多角形を自分自身に移す合同変換全体の成す群のことである。そのような合同変換は、回転と鏡映の二種類がある。二面体群は、有限非可換群の最も単純な例であり、群論、幾何学、化学などの分野において重要な役割を果たす。類似の概念は、3次元以上の正多面体や正多胞体に対しても与えることができる。「二面体」とは、正多角形を3次元空間内で見て裏表の区別を付けたもの、といった意味合いである。
- ^ アームストロング 2007, p. 118, 定理 19.1.
- ^ 渡辺 & 草場 (1994, p. 196)
- ^ 渡辺 & 草場 (1994, p. 205)
- ^ a b 渡辺 & 草場 (1994, pp. 219, 273)
二面体群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/10 08:01 UTC 版)
位数 2n の二面体群 D2n は位数 n の巡回的正規部分群 Cn の位数 2 の巡回群 C2 による半直積である。
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二面体群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 05:55 UTC 版)
シロー部分群とシローの定理の簡単な実例はn角形の二面体群Dnである。nが奇数の場合、2=21が位数2nを割る最大の2のベキであるため、位数2の部分群がシロー部分群である。鏡映によって生成される群がn種類存在し、幾何学的にはそれらは回転について共役である(どの対称軸も頂点と辺を通るため)。それに対して、nが偶数の場合、群の位数は4で割り切れるため、鏡映によって生成される群はシロー部分群にはならず、2種類の共役類に分解される。幾何学的にはその対称軸が2辺を通るか2頂点を通るかによってどちらの共役類に属するかが決まる。これは外部自己同型と関係しており、π/n ラジアンの回転(二面体群の最小の回転の半分)によって表現される。
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