半直積
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/27 17:21 UTC 版)
群論において、群の半直積(はんちょくせき、英: semidirect product)とは、ふたつの群から新たな群を作り出す方法の一種。 群の直積の一般化であり、通常の直積をその特別な場合として含む。
定義
内部半直積
ふたつの群 N, H に対して N の H による内部半直積とは、次の性質を満たす群 G のことで、 G = N ⋊ H と表す[1]。
G を群とし、H をその部分群、N を正規部分群 (N ◁ G) とすると、以下は同値である。
- G = NH かつ N ∩ H = 1.
- G のすべての元は積 nh (n ∈ N, h ∈ H) として一意的に書ける。
- G のすべての元は積 hn (h ∈ H, n ∈ N) として一意的に書ける。
- 自然な埋め込み H → G を自然な射影 G → G / N と合成すると、H と商群 G / N の間の同型写像となる。
- H 上恒等写像で核が N の群準同型 G → H が存在する。
外部半直積
G を正規部分群 N と部分群 H の(内部)半直積であるとする。Aut(N) を N のすべての自己同型からなる群とする。次で定義される写像 φ: H → Aut(N) は群準同型である。φ(h) = φh, ただしすべての h ∈ H と n ∈ N に対し、φh(n) = hnh−1.(N は G の正規部分群であるから hnh−1∈N であることに注意。)N, H, φ の三つ組は以下で示すように G を同型の違いを除いて決定する。
2つの群 N と H(与えられた群の部分群である必要はない)と群準同型 φ: H → Aut(N) が与えられると、次のように定義される、φ に関する N と H の(外部)半直積と呼ばれる新しい群
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