事故の一報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 03:30 UTC 版)
「ニュージーランド航空901便エレバス山墜落事故」の記事における「事故の一報」の解説
乗員が異常に気づいてから短時間で墜落に至ったため、緊急事態を無線で通報することもなかった。TE901便をモニターしていた南極基地では応答がなくなってからも無線呼び出しを続けた。そして、その状況が1時間ほど続いたところで基地からニュージーランド航空本社に状況が通報された。リチャード・バードの飛行50周年記念式典で祝賀ムードに包まれていたマクマード基地内でも遭難の情報が放送された。 TE901便は19時05分 (NZDT) にクライストチャーチ国際空港に到着する予定だった。いつまでたっても同機は姿を見せず、異変がおきたことは明らかだった。オークランドのレスキュー連携本部やウェリントンのニュージーランド警察本部にもTE901便の状況が伝わり、乗客の近親者にも知らせが入った。 各報道機関は取材を開始しており、19時にはラジオで速報が放送されたほか、テレビジョン・ニュージーランドでは20時30分直後から通常番組を差し替えて事故の速報番組を開始した。ニュージーランド航空は状況の公表を控えていたものの、TE901便が無線に応答せず搭載燃料が尽きる時間を経過したことを21時頃に発表した。そして、22時になる直前、ニュージーランド航空は同機が墜落したであろうと認めた。 アメリカ海軍機が空から捜索したところ、23時56分 (NZST) にエレバス山の山腹で事故機の残骸を発見した。11月29日午前1時15分、ニュージーランド航空は機体の残骸が発見されたものの生存者の痕跡が見られないことを発表した。朝になり、悪天候の切れ目を縫ってアメリカ海軍のヘリコプターが事故現場上空へ飛んだ。ニュージーランドの登山家3名がロープを伝って降下し、生存者がいないことを最終確認し、正午過ぎに公表された。
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