京福電鉄電車衝突事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 23:16 UTC 版)
「日本の鉄道事故 (1950年から1999年)」の記事における「京福電鉄電車衝突事故」の解説
1964年(昭和39年)1月5日 京福電気鉄道(現・叡山電鉄)鞍馬線二ノ瀬 - 貴船口間の貴船口より約200 mの場所で、上り臨時電車(デナ21形1両)と下り電車(デナ21形2両編成)が正面衝突し、架線を切断して短絡による火災を発生し、上り電車と下り電車の先頭車が焼失し69名が負傷した。 当日は鞍馬寺における初寅大祭のため臨時列車を運行していたが、臨時運行の伝達が徹底されなかったこと、下り電車の運転士が通票を確認しなかったことが主な要因とされた。 上り電車の乗客数は80名でほぼ満員の状態だったが、車掌は衝突して停車後にいち早く自動ドアを開けたため全乗客は線路上に避難でき、衝突の衝撃などで怪我人は出たものの死者の出る最悪の事態は免れた。また下り電車には20名ほどの乗客がいたが、こちらも怪我人は出たものの全員が無事に避難している。 事故の一報は、乗客の1人が貴船口駅まで駆けつけて駅員に事故発生を伝えた。そして駅員は運行本部、警察、消防に連絡をした。 京都市消防局の消防車8台が現場に駆けつけ消火活動にあたるとともに救急車4台が駆けつけて怪我人を近隣の病院(浜田病院26名、富田病院23名、済生会病院10名、等)へピストン輸送した。 事故現場は鞍馬川のすぐ横の急な崖の上で、もし電車が事故の時に脱線転覆していたならばきわめて重大な事態になることは避けられなかった。 焼失したデナ121・123が廃車となった。 京福電気鉄道では平成に入っても福井支社で半年以内に2回も衝突する事故が起こって運行停止している。詳しくは京福電気鉄道越前本線列車衝突事故を参照のこと。
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