京福電気鉄道テキ511形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 16:17 UTC 版)
「国鉄EC40形電気機関車」の記事における「京福電気鉄道テキ511形」の解説
廃車後は大宮工場(現在の大宮総合車両センター)に保管されていたが、1941年にEC40 1・EC40 2、翌1942年にEC40 3・EC40 4の計4両が京福電気鉄道に譲渡され、そのうち、元EC40 1・EC40 2の2両が1942年に同社のテキ511形511・512となって福井支社の越前本線や三国芦原線で使用され、元EC40 3・EC40 4は補修等のための部品を取外した後に解体されている。テキ511形は譲渡の際、大宮工場で以下の通り改造が行われており、これにより自重は46.00 tから29.5 tに軽減された一方、粘着式走行装置がそのままであったため、最高速度は18.0 km/hのままであった。 ラック式の機器類(主電動機、駆動装置、台車ほか一式)をすべて撤去。 撤去されていた軽井沢側(1端)の運転室内に配置されていた主電動機送風機等を撤去し、運転台を復旧。 ボンネットの片側(2端:横川側)を撤去してデッキを設置した(ラック用機器の撤去により室内空間に余裕が生じたのと、入換作業での誘導員の添乗スペース確保を図ったためとされる)。 集電装置をパンタグラフからトロリーポールに変更。 正面窓中央の窓を開閉式(スライド式)に変更。左右の小判型の窓のうち、運転室内から見て右側(運転台側)の窓を固定化し、ワイパーを設置。 主抵抗器を機器室内に移設。 1950年に歯車比を6.50 (14:91)から4.45 (20:89)に変更して最高速度を31.5 km/hとなり、1953年には集電装置をパンタグラフに変更している。その後、テキ511は国鉄での復元保存のため返還されることとなり、1964年2月17日付で廃車され、テキ511の代替機として国鉄からED28 11(東芝製35t機)が譲渡されて同社テキ531形(テキ531)となっている。残るテキ512は1970年7月15日付けで廃車となった。
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