事件の始まり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 04:16 UTC 版)
「スマイリーキクチ中傷被害事件」の記事における「事件の始まり」の解説
お笑いタレントのスマイリーキクチ(以下、キクチ)に対し、「キクチが殺人事件に関与していた、あるいはその犯人の一人である(以下、殺人事件関与説と略す)」と信じている者たちから「2ちゃんねる」(現・5ちゃんねる)などの電子掲示板を中心にインターネット上で中傷されるようになったのは、1999年春あたりからであった。 この殺人事件は1989年に発覚し、犯行形態から世間を震撼させた凶悪事件であったが、犯人たちが未成年であったために少年法の規定で実名が伏せられ、その人物像が世間に広く知られることはなかった。このためネット上では「事件の犯人を憎む者」や「犯行に興味のある者」が、様々な手法で調べて「特定」した犯人のプロフィール(実名、職業、友人)を載せて世間に広めるなど、犯人を糾弾し続ける活動が存在した。 しかし、殺人事件の犯人に対する糾弾が繰り返されるうちに、「犯人を仕立て上げたい者」や「犯人を何としても見つけ出したい者」によって誤った情報が投稿されたことがきっかけで、「出身地が犯行現場である足立区」で「犯人グループと同世代」で「10代の時にグレていた」芸能人であるキクチが、同事件の犯人としてネット上で扱われるようになっていた。 これに対してキクチは、「足立区の人々は元々地域内での結びつきが強いため他地域を頻繁に訪れる人は少なく、同じ区内でもその地域について詳しくないことが多い」という実情を説明した上で、「事件現場の地域(綾瀬)は自分の生まれ育った地域(千住)からかなり離れており、成人式の時に1度行ったきりで土地勘が全くない。1991年1月1日付けで東京都足立区民で成人を迎えた男子は6,334人で、足立区内の同世代なんてごまんといる」、「殺人に関与していたことが事実であれば、既にどこかの週刊誌が嗅ぎ付けており、芸能界で活動できるはずがない」と否定している。 それにもかかわらず、「キクチは殺人事件のことをお笑いのネタにした」という事実無根の書き込みがあり、それを信じた者たちから「キクチは殺人事件に関与したにもかかわらず、反省もせずに芸能人として堂々とテレビに出続けている」「それだけでなく、キクチは殺人事件のことをお笑いのネタにした」「事件に関わったのは百人いる。キクチは百人衆の一人」とネット上で中傷されるようになった。こうしたネット上での中傷は匿名掲示板の2ちゃんねるのほか、キクチの所属事務所である太田プロダクション(以下、太田プロ)の電子掲示板でもなされた。 中傷犯がようやく検挙されたことが報じられた際にも、読売新聞は太田プロがキクチを「足立区出身の元不良」なる謳い文句で売り出していたのがきっかけであるとし、毎日新聞は、かつてキクチが仲間に「足立区出身の元不良」と冷やかされていた、としている。しかし、キクチは、バラエティ番組出演時に元ヤンキーであることに言及された際に「中学時代のヤンキー姿の写真」が2回ほど放送されたことを認めているが、太田プロが「元不良」として売り出したことについては否定している。
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