九州新幹線と筑後船小屋駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 15:13 UTC 版)
「鉄道と政治」の記事における「九州新幹線と筑後船小屋駅」の解説
九州新幹線鹿児島ルートのうち新八代駅 - 鹿児島中央駅間が先行して飛び地開業したのは、鹿児島本線で需要の高い博多駅 - 熊本駅間に先に新幹線を作れば、採算性に疑問のある熊本駅以南の建設が行なわれるかどうか分からないとの判断のもとで行われた、鹿児島県側からの働きかけによる。また、鹿児島本線の八代駅 - 鹿児島駅間は大半が単線で、しかも線路が海岸線に沿って敷かれている事から線形が劣悪で、高速運転化には抜本的な改良が必要であった。歴史的にも川内駅(薩摩川内市)経由のルートは現肥薩線経由で鹿児島本線を全通させた後で改めて敷設しなければならなかったほどの難所である。 一方で鹿児島ルートにある筑後船小屋駅は、それまでの船小屋駅を約500メートル南に移設し開業したが、移設前の船小屋駅は、駅周辺に小さな温泉街と公園があるだけの無人駅であった(同じく新幹線駅となる久留米駅までの所要時間は各駅停車で約15分程度)。一説には自由民主党幹事長を務めた古賀誠による影響が大きいとされ、「政治駅」的設置として一部週刊誌では報道されている。ただし新幹線開業前、船小屋駅の両隣の瀬高駅と羽犬塚駅はいずれも特急が、全てではないものの頻繁に停車する駅であった。また船小屋駅は各駅停車のみ停車する駅であったが、筑後船小屋駅は開業後、在来線の快速全列車が停車する駅に昇格となり、駅前のHAWKSベースボールパーク筑後に福岡ソフトバンクホークス2軍本拠地が移転している。 なお、新鳥栖駅 - 武雄温泉駅(仮称) - 長崎駅間のいわゆる「九州新幹線西九州ルート」(長崎ルートとも呼ばれる)に関しては、着工認可の条件とされる『並行在来線沿線自治体すべての着工同意』に対して鹿島市などの複数の沿線自治体が不同意を貫いていたが、並行在来線の一部を上下分離方式によりそのままJR九州が運行することで合意にいたり、2008年にようやく着工となった。
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