乙号電車とは? わかりやすく解説

乙号電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 02:40 UTC 版)

池上電気鉄道の電車」の記事における「乙号電車」の解説

乙号電車(おつごうでんしゃ)は、池上電気鉄道1922年に2両導入した電車木造2軸ボギー電動客車)。車両番号デハ1・デハ2である。現在の東急池上線にあたる路線使用されたのち、1931年全車廃車された。 1922年10月6日池上電気鉄道第1期池上駅 - 蒲田駅開業にともない駿遠電気(後に静岡電気鉄道経て静岡鉄道)から譲受した車両である。本来は、新造甲号電車導入する予定だったが、設計が間に合わず急遽駿遠電気から22・24号の2両を調達し開業間に合わせた池上電気鉄道では乙号電車と称し車両番号デハ1、デハ2とした。 書類上で1922年5月日本車輌製造製造された車両で、新車同然車両譲受したことになるが、池上電気鉄道の項にあるよう実際中古車であったとされている。現在の函館市電などでもそうであるが、地方鉄道軌道事業者では書類実車合わないケース常態化しており、譲渡され車両本当に車籍簿通り新車であったのか確実な証拠はない。 「池上電気鉄道#歴史」も参照 電装品東洋電機製造製で、主電動機50馬力のものを2基搭載していた。長さ12m級の小形木造車体で、乗降前後オープンデッキら行った。前後設けたトロリーポール集電装置)から集電したが、のちにトロリーポール1本・パンタグラフ1個に改造された。連結器池上電気鉄道入線時には撤去されていた。 デハ200形導入によって1930年に、伯陽電鉄(後の日ノ丸自動車法勝寺電鉄線)へ貸し出され同社デハ4・デハ51958年デハ201デハ203改番となったその後1931年には正式に譲渡され1967年の同線廃線まで使用された。 なお、デハ203(元デハ2)が廃止後は同線の終点法勝寺駅の近隣位置する鳥取県西伯郡南部町南部町立西伯小学校静態保存されていたが、2011年に「旧日ノ丸自動車法勝寺鉄道車両関連資料一括」として鳥取県保護文化財指定受けたことから、2012年度 - 2013年度の間に西日本旅客鉄道JR西日本後藤総合車両所後藤工業JR西日本関連会社であるジェイアール西日本テクノスの子会社)による復元作業実施し修復完了後に一般公開予定するとした。修復完了後の2015年平成27年11月に、西伯小学校隣に位置する南部町公民館さいはく分館新たに設けられた「法勝寺電車ひろば」で保存・展示再開している。

※この「乙号電車」の解説は、「池上電気鉄道の電車」の解説の一部です。
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