中部・北陸における発電用水利権の帰属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 05:34 UTC 版)
「日本発送電」の記事における「中部・北陸における発電用水利権の帰属」の解説
(備考1):2008年現在の帰属状況を示す。地方自治体による公営発電事業および民間企業による自家発電に係る水利権は除外している。 (備考2):欄の配色の緑は東北電力、水色は東京電力、薄黄は中部電力、黄は北陸電力、桃は関西電力が水利権を保有する河川流域。 水系河川所在地流域保有企業阿賀野川 阿賀野川 新潟県 阿賀野川本流および支流の全域 東北電力 福島県 阿賀野川本流および日橋川流域以外の支流 東北電力 猪苗代湖、桧原湖、小野川湖、秋元湖、日橋川流域 東京電力 只見川 群馬県 尾瀬沼 東京電力 福島県 滝ダムより上流(奥只見、大鳥、田子倉、只見の4ダム) 電源開発 本名ダムより阿賀野川合流点までの下流 東北電力 信濃川 信濃川 長野県 信濃川本流の一部および犀川、高瀬川 東京電力 信濃川本流の一部および穂高川、鳥居川、薄川など 中部電力 中津川 新潟県 全域 東京電力 清津川 新潟県 奥清津発電所(二居ダム・カッサダムを含む上流部) 電源開発 中流部の一部およびカッサ川下流 東京電力 魚野川 新潟県 本流および支流の大部分 東北電力 破間川上流部および黒又川上流部(破間川、黒又川第一・黒又川第二の3ダム) 電源開発 姫川 姫川 長野県 本流 中部電力 大所川 長野県 全域 東北電力 黒部川 黒部川 富山県 本流上流部(黒部・仙人谷・小屋平・出し平・宇奈月ダム) 関西電力 本流下流部 北陸電力 黒薙川 富山県 朝日小川第一発電所に関連する黒薙川流域 北陸電力 それ以外の流域 関西電力 神通川 神通川 岐阜県 宮川と呼ばれる本流上流部 関西電力 富山県 本流中流部および富山県内の支流 北陸電力 高原川 岐阜県 全域 北陸電力 庄川 庄川 岐阜県 御母衣ダムより上流および大白川流域 電源開発 岐阜県富山県 鳩谷ダムより下流の全流域 関西電力 手取川 手取川 石川県 手取川ダムに関連する本流域 電源開発 それ以外の全流域 北陸電力 九頭竜川 九頭竜川 福井県 鷲ダムより上流部および石徹白川流域 電源開発 仏原ダムより下流の本流および真名川以外の支流 北陸電力 大井川 大井川 静岡県 田代ダムに関連する本流源流部 東京電力 畑薙第一ダムより下流の本流および支流全流域 中部電力 天竜川 天竜川 長野県 全流域 中部電力 静岡県 本流及び気田川を除く支流(佐久間・秋葉・船明・新豊根・水窪ダム) 電源開発 木曽川 木曽川 長野県岐阜県 本流全域および長野県内の支流 関西電力 飛騨川長良川揖斐川 岐阜県 全流域 中部電力 新宮川 熊野川 奈良県 猿谷ダムより下流の本流および北山川流域(池原・七色・小森・坂本ダム) 電源開発 九尾ダムより上流の本流および北山川以外の支流 関西電力 これら様々な問題を経て、日本発送電は、9配電会社と共に1951年(昭和26年)5月1日をもって全国9地域の電力会社に分割され、12年の短い活動を終えた。なお、分割された9電力会社は、発足したあとしばらくは資金的に脆弱(ぜいじゃく)な状態が続いたため、満足な新規電力開発ができなかった。これを補完し電力開発を促進することを目的に翌1952年(昭和27年)に電源開発促進法を公布。政府(大蔵大臣・財務大臣)が66.69パーセント、残りを9電力会社が出資して新会社を設立した。これが電源開発株式会社である。日本発送電と同様に半官半民の特殊会社として設立され、のちには日本発送電最後の総裁であった小坂順造が総裁に就任しているが、日本発送電のように政府に隷属的な組織とはならなかった。
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