世界気象監視計画の経緯とは? わかりやすく解説

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世界気象監視計画の経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 02:59 UTC 版)

世界気象監視計画」の記事における「世界気象監視計画の経緯」の解説

1957年10月ソビエト連邦人工衛星スプートニク打ち上げてから、一気人工衛星時代へと突入したアメリカ1958年1月には人工衛星エクスプローラ1号を、1960年4月1日には初の気象衛星TIROS-1打ち上げてソビエト連邦の後を追いかけた。これらの宇宙開発には軍事目的もあったが、宇宙からの気象監視という大きな名目があった。 当時発達中だったコンピュータによる数値予報は、人間主観に依らない物理法則基づいた天気予報への道を開いた。しかし、そのためには全球カバーする観測網通信網必要だった一方で宇宙からの気象監視は、これまで地上からごく狭い範囲断片的にしか捉えられなかった気象地上観測組み合わせることによって、全球わたって切れ目なく確実に把握する道筋示した数値予報衛星観測有効に利用するためには、各国協力してそれぞれの役割手順調整して世界中観測結果即座に共有する仕組み必要だった当時冷戦最中ではあったが、1961年9月25日アメリカケネディ大統領は、国連総会において大気科学には人工衛星コンピュータなどの最新技術用いた世界規模での国際協力による気象観測が必要であることを訴え、これらの技術駆使した通信世界結んだ気象予測に関する国際協力に関する提案行った。この宇宙空間の平和利用を含む国際協力提案は、同年12月20日国連総会決議1721(XVI)として満場一致採択された。この時、国連総会世界気象機関WMO)に宇宙空間利用発展に関して次のことを要請した(a)気候大規模な気象改変可能性影響及ぼしている基礎的な物理力について、より多く知識提供できるように大気科学と技術の状態を進展させること。 (b)既存気象予測能力高めて加盟国支援するために、地域気象センター能力などを有効利用すること。 これに応えてWMOでは世界気象監視World Weather Watch: WWWプログラム策定した。これは通信網改革して衛星観測地上観測海上ブイによる観測船舶観測などからの世界規模気象観測結果迅速に共有して数値予報モデル気候モデル初期値としてコンピュータ入力できるようにするものである。これは「各国行われている現業気象観測の手法や通信手順調整規定してさまざまな観測データ迅速かつ円滑な相互利用可能にする」という 国際協力としては画期的なのである。現在、日々気象予報数値予報用いて行われており、ほぼ全世界人間日常暮らしWWWプログラム恩恵を蒙っている。

※この「世界気象監視計画の経緯」の解説は、「世界気象監視計画」の解説の一部です。
「世界気象監視計画の経緯」を含む「世界気象監視計画」の記事については、「世界気象監視計画」の概要を参照ください。

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