世界恐慌と金解禁とは? わかりやすく解説

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世界恐慌と金解禁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 17:19 UTC 版)

昭和恐慌」の記事における「世界恐慌と金解禁」の解説

緊縮財政と金引き締め策によって約3億円の正貨準備され為替急速に回復したため、日本政府1929年昭和4年11月22日翌年1月11日をもって金解禁踏み切る大蔵省令を公布した。しかし、直前10月24日アメリカ合衆国ニューヨークウォール街起こった株価大暴落所謂暗黒の木曜日”に端を発した恐慌世界中波及した世界恐慌)。日本経済は、これにより金解禁による不況とあわせ、二重の打撃を受けることとなった金解禁前の為替相場実勢100円=46.5ドル前後円安であったが、井上蔵相は、100円=49.85ドルという金禁輸前の旧平価での解禁おこなったため、実質的には円の切り上げとなった円高もたらして日本輸出商品をあえて割高にし、ひいては日本経済デフレーション不況にみちびくおそれのある旧平価解禁実施したのは、円の国際信用落としたくない思い加えて生産性の低い不良企業淘汰することによって日本経済体質改善をはかる必要があるとの判断されたためであった金融界にあっても、金融恐慌後の資金集中によって体質強化はかられていたので、デフレ乗りきる自信備わっていた。為替不安定に悩まされていた商社もまた金解禁賛成し海外からも金解禁迫られてはいた。 しかし、ある意味で、1930年昭和5年1月は、金解禁時期としては最も悪いタイミングであった政府金解禁急いだのは、1929年昭和4年)までのアメリカ繁栄をみたためであったが、ウォール街大暴落がやがて起こる世界大恐慌前ぶれであることを予見した世界指導者は誰ひとりいなかったのであり、井上蔵相また、再びアメリカ経済活況を呈するだろうと考えたのである。ところが、よりによって日本金解禁世界恐慌の幕が切って落とされその時実行移されのだった金解禁見越して輸出代金回収早め輸入代金支払い繰り延べるリーズ・アンド・ラグズ」によって国際収支好調為替相場の上昇が一時みられたものの、解禁後一転して逆調となった

※この「世界恐慌と金解禁」の解説は、「昭和恐慌」の解説の一部です。
「世界恐慌と金解禁」を含む「昭和恐慌」の記事については、「昭和恐慌」の概要を参照ください。

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