世界恐慌の遺産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:41 UTC 版)
アメリカでは世界恐慌を契機に投資顧問業者が急増した。第二次世界大戦前後に証券の大衆化が進み、証券投資をめぐる犯罪行為がしばしば起こった。これを受けて1940年に投資助言業者法(Investment Advisers Act of 1940)が制定された。投資助言者法は、自己責任を前提とするディスクロージャーの徹底を基本としながら、開業規制と行為規制を敷いている。開業規則が求めるディスクロージャーは、役員などの過去十年間の職歴、助言に用いる分析方法、業務の具体的内容、報酬の算定基礎等。行為規制は常識的なものであり、詐欺的広告や成功報酬を禁じている。1960年には証券取引委員会が取り締まりに新しく法的根拠を得た。法律に違反した投資助言業者の登録停止および取消の権限、帳簿検査権、広範な規則制定権などが付与された。 報告書の補足として、規制強化に耐えかねた業者はユーロクリアに結集し、緩い規制で標準化された欧州市場を盛り上げた。 根負けした合衆国政府は1974年にエリサ法を制定し、投資顧問業者を飛躍的に発展させた。
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