ロジャーノミクスの誕生とは? わかりやすく解説

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ロジャーノミクスの誕生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 03:35 UTC 版)

ロジャーノミクス」の記事における「ロジャーノミクスの誕生」の解説

困窮した財政経済の建て直しのため、1984年発足したデビッド・ロンギ率い第4期ニュージーランド労働党政権は“正しことをする”をスローガン掲げ、“国民理解得られずとも必要な改革断行する”と宣言し経済政策担当する財務大臣ロジャー・ダグラス起用するダグラスは、ミルトン・フリードマン中心とするシカゴ学派経済思想に、市場開放主義自由主義哲学にもつ市場原理主義政策をとった。この政策伝統的な労働党政策から異端的な発案であったが、困窮した経済状況ロンギ強力なリーダーシップの下、改革断行される。 主な改革案として、変動為替相場への移行規制緩和撤廃補助金制度撤廃海外投資自由化保護貿易撤廃などの政策打ち出した富裕層による雇用増加投資増加促すため減税行い最高税率66%から33%へ減税)、不足する財源確保するため物品サービス税GST)を導入した当初10%)。社会福祉予算削減医療分野への助成金削減など、徹底した歳出削減行ったロジャーノミクス経済改革のみならず行政改革にも着手し中央省庁改革公共部門見直し公益法人再編民営化民間部門への売却着手し小さな政府目指した。その一例として、巨大官庁であったニュージーランド運輸省1986年当時)は各部門規制撤廃民営化外部委託などを行い、4500人在籍していた職員最終的に60程度運営できる役所へさま変わりを果たす。郵便電信省は郵便通信金融3部門へ分割され郵便部門郵便サービス1987の下に公社化され、通信部門と金部門後年海外資本売却された。 ロジャーノミクス失業者増加倒産企業件数増加海外へ人材流出貧富の格差拡大など多く痛みを伴う改革であったが、財政好調に回復しインフレーション抑制成功対外債務解消つながった1987年総選挙都市部中心に支持層取りまとめロンギ政権再任される。ロジャーノミクス国有資産の売却税制改正社会保障制度改革など新たな改革着手するも、1987年ブラック・マンデー皮切りにニュージーランド経済はふたたび不況突入する。 早すぎた改革ゆえの失業者増加倒産企業件数更なる増加など、それまでロンギ政権支えたジム・アンダートンはじめとする有力議員離党表明しニューランド労働党崩壊へとつながる。当初ダグラス改革推し進めたロンギ党内反対派勢力前に劣勢状況変わり均等法人税導入前にダグラス更迭する。均等法人税導入先延ばしされ、ロジャーノミクス終わり遂げる。

※この「ロジャーノミクスの誕生」の解説は、「ロジャーノミクス」の解説の一部です。
「ロジャーノミクスの誕生」を含む「ロジャーノミクス」の記事については、「ロジャーノミクス」の概要を参照ください。

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