ロシア語由来の日本語外来語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 21:16 UTC 版)
「ロシア語」の記事における「ロシア語由来の日本語外来語」の解説
()内は、ロシア語での本来の意味である。 アジト - агитпункт(扇動本部) イクラ - икра(魚卵) インテリ(インテリゲンツィア、インテリゲンチャとも) - интеллигенция(知識層) ウォッカ - водка(蒸留酒) カチューシャ - Катюша(女性名・エカテリーナの愛称。※ヘアバンドを意味するものは日本独自の呼称) カンパ - кампания(キャンペーン) グラスノスチ - гласность(情報公開) コミンテルン - Коминтерн ← Коммунистический интернационал(国際共産党・第三インター) コルホーズ - колхоз ← коллективное хозяйство(集団農場) コンビナート - комбинат (企業集団) サモワール - самовар(ロシア式湯沸かし器) ステップ - степь(草原) セイウチ - сивуч(トド) ソビエト(ソヴィエト、ソヴェトとも) - Совет(会議) ソフホーズ - совхоз ← советское хозяйство(ソビエトの農場) ソユーズ - союз(ソビエト連邦とロシアの宇宙船。本来は同盟、連合の意) タイガ - тайга(密林) チェルノーゼム - чернозём(黒土:地理用語) ツァーリ(ツァーとも) - царь(皇帝・王) ツンドラ(サーミ語からロシア語を経由) - тундра テトリス - тетрис(コンピュータゲーム) トーチカ - точка(点、地点) トロイカ - тройка(3つ組、3頭立ての馬車) トロツキスト(しばしば軽蔑の意味をこめて) - троцкист ノーメンクラトゥーラ- номенклатура(支配的階級に属する人々) ノルマ - норма(生産や製造の基準量) バラライカ - балалайка ピロシキ - пирожки ヴ・ナロード - в народ(人民の中へ) ペチカ - печка(暖炉、ストーブ) ペレストロイカ - перестройка(建て直し) ポドゾル - подзол(シベリア地方に見られる酸性土壌:地理用語) ボリシェヴィキ(ボルシェヴィキとも) - большевики(多数派) メンシェヴィキ(メニシェヴィキとも)- меньшевики(少数派) ロシア語から日本語に入った単語は、18世紀以降の両国間の接触によってロシアの文物が日本に紹介されたものと、1917年のロシア革命とその後のソビエト体制の成立によって社会主義(共産主義)思想と共に日本に導入されたものの2種類が多い。前者は日常生活の中で使用されている例があるが(イクラなど)、後者はむしろソ連・ロシア社会の特定の組織や現象を指す固有名詞としてとらえられるものが多い(コルホーズ、ペレストロイカなど)。ただし、後者にもロシアから離れ、日本社会の事象を説明するときに使われる用語もある(コンビナート、ノルマなど)。文字 в [v] は、古くから入った外来語の場合「ワ・ウィ・ウ・ウェ・ウォ」と転写し、比較的新しいものは「ヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ」と転写する。ただし、女性の姓末尾の -ва は現在でも「ワ」と転写する慣用が残っている(例:マリア・シャラポワ)。
※この「ロシア語由来の日本語外来語」の解説は、「ロシア語」の解説の一部です。
「ロシア語由来の日本語外来語」を含む「ロシア語」の記事については、「ロシア語」の概要を参照ください。
- ロシア語由来の日本語外来語のページへのリンク