レギア・ワルシャワとは? わかりやすく解説

レギア・ワルシャワ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/01 10:06 UTC 版)

レギア・ワルシャワ
原語表記 Legia Warszawa Spółka Akcyjna[1]
愛称 Wojskowi(軍)
Legioniści(軍団)
クラブカラー 白と黒
創設年 1916年
所属リーグ エクストラクラサ
所属ディビジョン 1部
ホームタウン ワルシャワ
ホームスタジアム スタディオン・ヴォイスカ・ポルスキエゴ
収容人数 31,103人[2]
代表者 ダリウシュ・ミオドゥスキ
監督 ゴンサロ・フェイオ
公式サイト 公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
サードカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

レギア・ワルシャワポーランド語: Legia Warszawaポーランド語発音: [ˈlɛɡʲa varˈʂava])は、ポーランドワルシャワを本拠地とするサッカークラブ。バスケットボール部門も有する。

歴史

創設時の選手達

クラブは第一次世界大戦最中の1916年4月、マニィェヴィチェ近郊に駐屯していた若い兵士達によって「ドルジナ・レギオノヴァ」(drużyna legionowa、軍隊のクラブの意味)として創設された[3]。翌1917年にワルシャワへと本拠地を移転し、クラブ史上最初の試合はポロニア・ワルシャワとの間で行われた(試合は1-1の引分け)。同じワルシャワを本拠地とするポロニアとの一戦はワルシャワダービーと呼ばれている。

1920年3月14日にポーランドリーグへの参加が認められ、WKS(Wojskowy Klub Sportowy、ワルシャワのスポーツクラブの意味)と改称した[3]。当時からクラブは軍人以外の民間人の会員を受け入れていたが、軍人が役員を占め、1997年に至るまで会長を務めた人物のうち12人は将軍だった[3]。第一次大戦後の1921年にクラブは2部リーグへ参加。最初の試合はコロナ・ワルシャワとの間で行われ0-3で敗れた。

1927年5月8日にKSウッチを5-1で破り1部リーグ昇格を果たすと1930年にはユゼフ・ピウスツキの支援により新スタジアムへの移転も行われた。しかしタイトルには縁が無く、1936年に2部リーグへ降格、第二次世界大戦勃発の直前までリーグ戦は行われた。戦後、クラブには多くの優秀な選手達が集まるようになり、1955年には初のリーグ優勝を成し遂げた。また1949年にCWKS(Centralny Wojskowy Klub Sportowy、中央軍スポーツクラブ)と改称した[3]

クラブは1950年代から1960年代にかけて多くのタイトルを獲得する一方、ポーランド国内において必ずしも絶対的な地位を確立していたわけではないが、国際的にはポーランド代表に多くの選手を送り出しオリンピックでのメダル獲得に貢献した[3]。また、ヤン・トマシェフスキカジミエシュ・デイナロベルト・ガドハを擁し1969-70シーズンのUEFAチャンピオンズカップではベスト4に進出(オランダのフェイエノールトに敗退)。翌1970-71シーズンもベスト8に駒を進めた(スペインのアトレティコ・マドリードに敗退)。その後も1990-91シーズンのUEFAカップウィナーズカップでベスト4進出(イングランドのマンチェスター・ユナイテッドFCに敗退)、1995-96シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでベスト8進出するなど国際舞台で強さを発揮していた。

1997年2月、クラブは農業機械を扱うポル=モット・ホールディング英語版韓国大宇との合資会社となり、長年に渡る軍との関係に終止符を打った[3]。2001年7月、業績不振により大宇が経営から撤退し、ポル=モットの所有となった後[3]、2004年からはメディア企業のグルパITIポーランド語版の所有となり、スタジアム建設などの投資を行ったが、一方で2000万ズウォティの債務を抱えるようになった[3]。2014年1月、弁護士のボグスワフ・レシノドルスキポーランド語版や投資家のダリウシュ・ミオドゥスキをはじめとしたグループに100パーセントの株式が買収され、クラブはレシノドルスキらの共同所有となった[4]

ギャラリー

タイトル

国内タイトル

  • エクストラクラサ:15回
    • 1955, 1956, 1968-69, 1969-70, 1993-94, 1994-95, 2001-02, 2005-06, 2012-13, 2013-14, 2015-16, 2016-17, 2017-18, 2019-20, 2020-21
  • ポーランド・カップ:20回
    • 1954-55, 1955-56, 1963-64, 1965-66, 1972-73, 1979-80, 1980-81, 1988-89, 1989-90, 1993-94, 1994-95, 1996-97, 2007-08, 2010-11, 2011-12, 2012-13, 2014-15, 2015-16, 2017-18, 2022-23
  • ポーランド・スーパーカップ:4回
    • 1989, 1994, 1997, 2008
  • リーグカップ:1回
    • 2001-02

国際タイトル

なし

クラブ名の変遷

  • 1916年 : ドルジナ・レギオノヴァ (Druzyna Legjonowa)
  • 1920年 : WKSワルシャワ (WKS Warszawa)
  • 1922年 : WKSレギア・ワルシャワ (WKS Legia Warszawa)
  • 1945年 : 1.WKSワルシャワ (1. WKS Warszawa)
  • 1945年 : 1.WKSレギア・ワルシャワ (1.WKS Legia Warszawa)
  • 1949年 : CWKSワルシャワ (CWKS Warszawa)
  • 1957年 : WKSレギア・ワルシャワ (WKS Legia Warsaw)
  • 1970年 : CWKSレギア・ワルシャワ (CWKS Legia Warsaw)
  • 1989年 : ASPN CWKSレギア・ワルシャワ (ASPN CWKS Legia Warszawa)
  • 1997年 : ASPN CWKSレギア=デーウ・ワルシャワ (ASPN CWKS Legia-Daewoo Warszawa)
  • 1997年 : ASPN CWKSレギア=デーウ・ワルシャワSSA (ASPN CWKS Legia-Daewoo Warszawa SSA)
  • 2001年 : ASPN CWKSレギア・ワルシャワSSA (ASPN CWKS Legia Warszawa SSA)
  • 2003年 : KPレギア・ワルシャワSSA (KP Legia Warszawa SSA)
  • 2012年 : レギア・ワルシャワSA (Legia Warszawa SA)

過去の成績

シーズン リーグ戦 ポーランド・カップ
ディビジョン 順位
2002-03 Iリガ 30 17 9 4 61 29 60 4位 3回戦敗退
2003-04 26 18 6 2 56 19 60 2位 準優勝
2004-05 26 13 8 5 42 19 47 3位 準決勝敗退
2005-06 30 20 6 4 47 17 66 1位 準々決勝敗退
2006-07 30 16 4 10 53 33 52 3位 準決勝敗退
2007-08 30 20 3 7 48 17 63 2位 準決勝敗退
2008-09 エクストラクラサ 30 18 7 5 52 17 61 2位 準決勝敗退
2009-10 30 15 7 8 36 22 52 4位 準々決勝敗退
2010-11 30 15 4 11 45 38 49 3位 優勝
2011-12 30 15 8 7 42 17 53 3位 優勝
2012-13 30 20 7 3 59 22 67 1位 優勝
2013-14 37 26 3 8 75 34 50 1位 ベスト16
2014-15 37 21 7 9 64 33 42 2位 優勝
2015-16 37 21 10 6 70 32 43 1位 優勝
2016-17 37 21 10 6 70 31 44 1位 ベスト32
2017-18 37 22 4 11 55 35 70 1位 優勝
2018-19 37 20 8 9 55 38 68 2位 準々決勝敗退
2019-20 37 21 6 10 70 35 69 1位 準決勝敗退
2020-21 30 19 7 4 48 24 64 1位 準々決勝敗退
2021-22 34 13 4 17 46 48 43 10位 準決勝敗退
2022-23 34 19 9 6 57 37 66 2位 優勝

欧州の成績

1956-2000
2000-

現所属メンバー

2025年1月1日 [5]現在

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No. Pos. 選手名
1 GK カツペル・トビアシュ
3 DF スティーヴ・カプアディ
4 DF マルコ・ブルハ
5 MF クロード・ゴンサルヴェス
6 MF マクシ・オイェデレ
7 FW トマーシュ・ペクハルト
8 MF ラファウ・アウグスティニアク
11 MF カツペル・ホディナ
12 DF ラドヴァン・パンコヴ
13 FW パヴェウ・ヴショウェク
14 MF イーホリ・ハラティン
15 DF アリエル・モソル
17 MF マテウシュ・ホレヴィアク
18 MF パトリック・ソコロフスキー
19 GK ヴォイチェフ・ムジク
20 FW エルネスト・ムチ
No. Pos. 選手名
21 FW ラファエウ・ロペス
24 DF ヤン・ジュウコフスキ
25 DF 森下龍矢
27 GK ガブリエル・コビラク
28 FW マルク・グアル
31 GK マルツェル・メンデス=ドゥジニスキ
42 DF セルヒオ・バルシア
53 MF ヴォイチェフ・ウルバニスキ
55 DF アルトゥル・イェンドジェイチク ()
56 DF ヤン・レシュチニスキ
67 MF バルトシュ・カプストゥカ
71 MF マテウシュ・シュチェパニャク
77 FW ジャン=ピエール・ンサム
80 MF ヤクブ・アドコニス
82 MF ルキーニャス
99 FW ヨルダン・マイヒジャク

歴代監督

歴代所属選手

ポーランド代表でも活躍。1989年9月1日に自動車事故で死去。背番号10はレギア・ワルシャワの永久欠番となっている。

脚注

  1. ^ Kontakt” (ポーランド語). Legia Warsaw. 21 March 2022時点のオリジナルよりアーカイブ20 March 2022閲覧。
  2. ^ Stadion Legii”. 26 February 2024閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h Jak to z Legią było do momentu przejęcia przez Mioduskiego”. Rzeczpospolita (2014年1月10日). 2016年11月24日閲覧。
  4. ^ Pacheta: doceniamy Legię, ale mamy szansę”. Wirtualna Polska (2014年1月9日). 2014年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月24日閲覧。
  5. ^ Pierwsza drużyna” [First team] (Polish). Legia Warsaw. 13 November 2019時点のオリジナルよりアーカイブ28 August 2021閲覧。
  6. ^ Zmiany w sztabie szkoleniowym Legii”. legia.com. Legia Warszawa. 13 December 2021時点のオリジナルよりアーカイブ13 December 2021閲覧。
  7. ^ Kosta Runjaić przestał pełnić funkcję trenera Legii Warszawa” (ポーランド語). Legia Warsaw (9 April 2024). 9 April 2024閲覧。

外部リンク


レギア・ワルシャワ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 00:39 UTC 版)

ウカシュ・ファビアンスキ」の記事における「レギア・ワルシャワ」の解説

コストシン・ナド・オドロン生まれ、ポロニア・スウビツェ(英語版)でキャリア開始したファビアンスキは、14歳時に独立したサッカーアカデミーであるMSPシャモトゥウィで技術磨きその後様々なクラブプレーする中で2004年夏にイングランド1部アーセナルFC訓練招待され参加したアーセン・ヴェンゲル監督感銘与えたものの、最終的に母国へ戻ることを決め2004年9月1日レフ・ポズナン契約し、それから約4ヶ月後の12月30日には、アルトゥール・ボルツ後継者候補としてレギア・ワルシャワと4年半の契約締結した加入1季目こそ、そのボルツ存在から出場機会得られなかったが、シーズン終了後ボルツセルティックFC移籍したことで2005年7月24日アルカ・グディニャ戦でエクストラクラサ初出場飾り、同2005-06シーズンリーグ戦全試合出場果たし優勝貢献。さらに同シーズンと翌2006-07シーズン2季連続Canal+選定するPiłkarskie Oscaryの最優秀ゴールキーパー選出された。

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