レガシーデバイス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/28 15:00 UTC 版)
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レガシーデバイス (legacy device)とは、レガシーシステムとなったデバイスのことである。
主にパーソナルコンピュータの分野で、PCI ExpressやUSBなどによってとって代わられたものを指す。そのようなインタフェースをレガシーインタフェース (legacy interface)、入出力ポートをレガシーポート、ハードウェアをレガシーハードウェアと言う。
概要
ほとんどは初期の8ビットや16ビットコンピュータの時代に普及した規格によるものである。
これらのレガシーインタフェース・デバイス(以下「レガシー系」)を置き換えるものとして、プラグアンドプレイインタフェースが、内部バスとそのデバイス関連設定に対してはWindows 95以降、外部インタフェースについてもUSBとしてWindows 98 (Second Edition) 以降、順次導入された。
このようなレガシー系の利用経験がない一般のPCユーザーが、時代の流れと共に増加していった。そのため、これら旧式のレガシー系に依存する例も、次第に稀なものとなっていった。また場合によっては実装上の必要性、例えば省スペース化とコスト、競合などの事情等から、徐々に廃止の流れとなっていっている。
このような動きは(この分野での)レガシーフリーと言うが、ユーザー要望等によりメーカー製パソコンが先鞭をつける事が多い。また、PCパーツを自由に組み合わせられる自作パソコンでも、2009年頃からフロッピーディスクドライブをサポートしないマザーボードが出るなどしている。
しかし、業種や事例など場合によっては代替手段・規格が無いもしくは交換するほうがコストが掛かる等の理由で[注 1]、またソフトウェア・ハードウェアの両側面とも長年に渡り改良され枯れて安定した接続手段として、現在も使われ続けているものもある[注 2]。
レガシーインターフェイス
おおむね廃れた順。
外部インターフェイス
ほとんどのインターフェースはUSBへ移行した形で廃れている。
- バスマウス
- ATキーボードポート
- データレコーダ端子
- SASI、ESDI
- フロッピーディスクポート - フロッピーディスクドライブ自体もレガシーデバイスであるが、2000年代以降も使われているものはUSB接続へ移行した。
- ゲームポート/MIDIポート - MIDI接続に関してはUSB接続に移行している。また、USBをMIDI端子に変換する接続方法がある。
- RGB21ピン
- Apple Desktop Bus - USB接続に移行している。
- IEEE 1284パラレルポート(セントロニクスプリンターポート) - USB接続に移行している。
- シリアルポート(RS-232C及びEIA-422(RS-422)) - USB接続に移行し、USB - シリアル変換ケーブルで接続できる
- PCカード(16ビットカード/CardBus)
- PS/2コネクタ - USB接続に移行している。
- パラレルSCSI
- 8ピン角型デジタル端子
- VGA端子/アナログRGB端子 - HDMIおよびDisplayPortに移行している。
- IEEE 1394 - USB及び事実上の後継規格のThunderboltに移行。
内部バス、インターフェイス
- EISAバス
- XTバス
- VESA ローカルバス
- ISAシステムバス
- Cバス
- AGPバス - PCI Expressに移行している。
- パラレルATA、IDE
- PCIバス - PCI Expressに移行している。
レガシーデバイス

なお、USB接続のマウスとキーボードについても、USBレガシーデバイスと呼ばれる事がある。これは、USB接続のデバイスを、レガシーなOS / ソフトウェアに対しては、「レガシーエミュレーション」によりPS/2デバイスのふりをさせるようにするものである。
また、前述の内部バス(ISAなど)に接続する、プラグアンドプレイ(I/Oポートや割り込みの自動設定)に対応していないインターフェイスカードも、BIOSやOSから「レガシーデバイス」と総称、認識される場合がある。
脚注
注釈
- ^ 例えば工作機械や測定器などはデータの入出力方法がフロッピーディスクのみという物がある。それらの製品が高価であり、フロッピーディスクを継続して使い続ける手間やコストのほうが安いため継続使用されている例などである。また法人へのシステム納入を扱う会社のノートパソコンなどは『法人向けモデル』に未だにフロッピーディスクドライブ・PCカードスロット・シリアルポート・パラレルポートを搭載している傾向がある。
- ^ 少々変わった例では、キーボードにおいてキーの同時押しの最大認識数(Nキーロールオーバー)が、USBはインタフェースの共通仕様として制限があるのに対し、PS/2インタフェースでは制限がないため、PS/2インタフェースのキーボードは一部のPCゲーマーなどに好んで使われている。
出典
関連項目
レガシーデバイス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/02 22:42 UTC 版)
「PS/2コネクタ」の記事における「レガシーデバイス」の解説
1990年代後半以降はUSBやBluetoothに置き換わりつつあり、PS/2コネクタを廃止したマザーボードが増えており、レガシーデバイスの1つとされることもある。 しかし、サーバ機や業務用の組み込み機器ではUSBポートを搭載するとUSBメモリを介したウイルス感染などセキュリティ上の懸念があること、非常に廉価な組み込み機器やシングルボードコンピュータではUSBをサポートするとコストがかかること、などの理由で、2018年現在においても一部のサーバ機やシングルボードコンピュータなどでPS/2ポートのみをサポートしている例があり、細々とした需要がある。 USBが登場したばかりであった2000年代のPCでは、USBキーボードを使うとPCの数少ないUSBポートを占有すること(当時のPCはPS/2やRS-232などのレガシーポートが現役で存在した一方で、USBポートは少なかった)、動作にOSのドライバを必要とする一部のUSBキーボードはBIOS画面では操作できない場合があること(PS/2キーボードならまず確実にBIOSを操作できる)、などの理由で、PS/2キーボードを好む人がいた。 また、USB接続のキーボードが仕様上6個以上のキーの同時押しを認識できないのに対し、PS/2キーボードは押されたキーを押された順番で全て認識できるという「Nキーロールオーバー」の特性により、特にゲーム愛好家には2000年代以降も敢えてレガシーであるPS/2キーボードを好むことがある。ただし、2010年代以降のいわゆる「ゲーミングキーボード」は、独自の機構によりUSB接続でありながら6個以上のキーの同時押しを認識できる「Nキーロールオーバー」を謳ったものが一般的であり、あえてPS/2キーボードを選択する必要はなくなっている。いわゆる「ゲーミングPC」にも、必ずしもPS/2コネクタが搭載されているわけではなくなっている。
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