リンゴに関する歴史的事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 07:11 UTC 版)
ウィリアム・テル ウィリアム・テルはヘルマン・ゲスラーの帽子に頭を下げなかったために逮捕され、息子の頭の上の林檎を矢で射るか、それとも死ぬかを選択することになり、一発で見事に林檎を射抜いた、という逸話がある。後にテルがスイス独立運動において英雄とされたことから、この「矢の刺さったリンゴ」というのはスイス人の好きなモチーフの一つであり、イラストなどになって様々な場面で登場する。児童福祉慈善切手に2回、普通切手にもテルの息子と共に登場していた他、1957年に発行され、1980年まで流通した第5次紙幣の最高額面1000フラン紙幣の裏面の地模様として矢の突き刺さったリンゴが描かれていた。また、電話や地下鉄の代用コインにも描かれたものがあった。 万有力学の法則とりんご 近代理論科学の先駆者であるアイザック・ニュートンは、木から落ちるリンゴを見て万有引力の法則のアイディアを得た、という逸話がある(詳細はアイザック・ニュートン#リンゴについての逸話を参照)。なお、この「ニュートンのリンゴ」は「フラワーオブケント」(Flower of Kent) という品種で、生食用ではなく料理用である。最初に「ニュートンのリンゴの木」と言われたものは既に枯れてしまったが、接木をして増やした2世代以降の木は世界各地で21世紀の現在も栽培されている。 1964年、イギリス国立物理学研究所の所長ゴードン・サザーランドから日本学士院長・柴田雄次にニュートンのリンゴの苗木が寄贈されたが、防疫検査により、この苗木はすでに高接病ウイルスに汚染されていることが発覚。一時は焼却処分が検討されたが、学術上貴重なものであること等から例外的に東京大学理学部附属小石川植物園に隔離され、ウイルス除去の研究対象となった。1980年、ようやくこの木からウイルスに汚染されていない接ぎ穂の切り出しに成功。これ以降、ニュートンのリンゴは日本国内各地に移植されている。 ミス・ビードル号とりんご 世界初の日米間太平洋無着陸横断飛行を達成したミス・ビードル号が、日本の淋代海岸(青森県三沢市)を飛び立つ際に地元住民から機内食用として手渡されたものの中に、20個のリンゴがあった。また同機の離着陸地は共に、リンゴの産地でもあり、その縁で三沢市と米国ワシントン州のウェナッチは姉妹都市となった。
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