メガネモチノウオとは? わかりやすく解説

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めがねもち‐の‐うお〔‐うを〕【眼鏡持之魚】

読み方:めがねもちのうお

ベラ科海水魚全長約1メートルベラ科では最大種で、2メートル達するものもある。体は側扁し、目の前後に眼鏡のつるのような黒線が入る。老成前額部がこぶのように突出しナポレオン帽子に似ることから、ナポレオンフィッシュともよばれる太平洋インド洋熱帯海域分布日本では南西諸島みられる


メガネモチノウオ

学名Cheilinus undulatus 英名:Blue-tooth groper
地方名ヒロシー 
脊椎動物門硬骨魚綱スズキ目ベラ科
色 形 長崎・日本・世界 住みか 動画 3D

※出典:長崎県水産部ホームページ

特徴
眼の前後に2本の黒い線が平行に走っていることからメガネモチウオという名がついたが年をとるとその線はわかりにくくなる。老成すると額がこぶのように突きだして、フランスの古い軍隊みたいなのでナポレオンフィッシュともいう。体がベラ類中、最も大きくなるである。わが国では沖縄以外で見られるのはまれである。ダイバーには人気がある。香港では食材としてよく用いられている。

分布:和歌山県沖縄県インド・太平洋 大きさ:2m
漁法:  食べ方: 

メガネモチノウオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 04:04 UTC 版)

メガネモチノウオ
メガネモチノウオ Cheilinus undulatus
保全状況評価
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II三代高級魚
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : ベラ亜目 Labroidei
: ベラ科 Labridae
亜科 : モチノウオ亜科 Cheilininae
: モチノウオ属 Cheilinus
: メガネモチノウオ
C. undulatus
学名
Cheilinus undulatus
Rüppell, 1835
英名
Humphead wrasse

メガネモチノウオ(眼鏡持之魚、学名:Cheilinus undulatus )は、スズキ目ベラ科に分類されるの一種で、ベラ科の魚ではもっとも大きくなる。インド太平洋熱帯海域に広く分布する大型の海水魚である。ナポレオンフィッシュの別名も知られる。

特徴

オスの成魚は全長2メートル以上に達することもあり、ベラ科の最大種である。最大の個体で全長229センチメートル・体重191キログラム・年齢32歳の記録がある。体はタイのように側扁し、体高が高い。吻が前方に突き出し、厚い唇と大きな口がある。目から口へ、さらに目の後ろにも眼径と同程度の太さの帯模様が走る。

体色や体表の模様は、成長段階や個体によって変異がある。幼魚やメスは水色-黄白色の地に藍色などの模様が入り、目を通る縦帯が黒く目立つ。成長したオスは全体的に黄褐色-青緑色になり、目を通る縦帯が薄れ、さらに額が瘤状に前へ突き出る。頭部全体も大きくなり、全長の1/3程度を頭部が占めるほどになる。

和名「メガネモチノウオ」は、目を通る黒いラインが眼鏡をかけているように見えることに由来する。同様の由来を持つ呼び名に広東語の「蘇眉」(ソウメイ、sou1mei4)がある。一方、別名の「ナポレオンフィッシュ」は、老成個体の瘤状の額がナポレオンのかぶった軍帽に似ることに由来する。同様に英名"Humphead wrasse"も「頭が膨らんだベラ」の意味である。

生態

中央太平洋からアフリカ東岸まで、太平洋インド洋熱帯海域に広く分布する。日本では南西諸島沿岸に分布するが、和歌山県でも記録がある。

浅い海の岩礁やサンゴ礁に生息する。繁殖期には群れを作るが、通常は単独で生活する。昼に活動し、海底付近を泳ぎながら小魚や貝類などの小動物を捕食する。夜は岩陰で休む。

巨体には迫力があり、国内外の水族館でよく飼育されている。餌付けされたものは人懐こく、スクーバダイビングでも人気がある観察対象である。ただし、餌付けされていない野生種は、そのかぎりではない。

利用

白身で脂が程よく乗り、非常に美味である。分布域では高級魚として珍重される。沖縄では「ヒロシー」や「ヒロサー」、香港では「蘇眉」(ソウメイ)と呼ばれ、幼魚は蒸し魚にするととろみを感じさせるほどに軟らかい。

保全状況

ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))

21世紀に入る頃から乱獲やサンゴ礁の破壊などで個体数が著しく減少し、絶滅が危惧されている。IUCNレッドリストでは2004年版から"EN"(Endangered : 絶滅危惧)と評価されている[1]。消費地の一つである香港では食べないように呼びかけられてもいる。また絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(通称: ワシントン条約)附属書IIの適用対象ともされている[2]

写真

脚注

  1. ^ Russell, B. (Grouper & Wrasse Specialist Group) (2004). Cheilinus undulatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2004: e.T4592A11023949. doi:10.2305/IUCN.UK.2004.RLTS.T4592A11023949.en Downloaded on 22 January 2019.
  2. ^ Appendices (CITES). 2019年1月22日閲覧。

参考文献

  • Cheilinus undulatus - Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2008.FishBase. World Wide Web electronic publication. www.fishbase.org, version(09/2008).
  • 岡村収・尼岡邦夫監修 山渓カラー名鑑『日本の海水魚』(ベラ科執筆者 : 荒賀忠一)ISBN 4-635-09027-2

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、メガネモチノウオに関するメディアがあります。
ウィキスピーシーズには、メガネモチノウオに関する情報があります。




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