ポートレイト・イン・ジャズ2とは? わかりやすく解説

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ポートレイト・イン・ジャズ2

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 05:57 UTC 版)

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ポートレイト・イン・ジャズ2
Portrait in Jazz 2
著者 村上春樹
イラスト 和田誠
発行日 2001年4月27日
発行元 新潮社
ジャンル エッセイ画集
日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 112
コード ISBN 978-4-10-353412-9
ウィキポータル 文学
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ポートレイト・イン・ジャズ2』は、村上春樹文、和田誠画のエッセイ集および画集。

概要

2001年4月27日、新潮社より刊行された[1]。『ポートレイト・イン・ジャズ』(新潮社、1997年12月)の続編である。個展「JAZZ2」(1999年開催)に出品するために和田が描いた20人のジャズ・ミュージシャンの絵に、6人の絵を加え、それぞれの作品(人物)に村上がエッセイを付けた[2]。村上の文章はすべて書き下ろしである。

2004年2月1日、前作と本書を合わせて1冊にし、書き下ろし3編(アート・ペッパーフランク・シナトラギル・エヴァンズ)を加えたものが、同じタイトルで新潮文庫として刊行された[3]

収録アーティスト

ソニー・ロリンズ
『THE BRIDGE』
ホレス・シルヴァー
『SONG FOR MY FATHER』
アニタ・オデイ[注 1]
『ANITA 0'DAY AT MISTER KELLY'S』
モダン・ジャズ・カルテット
『CONCORDE』
テディ・ウィルソン
『MR. WILSON』
グレン・ミラー
『MUSIC MADE FAMOUS BY GLENN MILLER SILVER JUBILEE ALBUM』
ウェス・モンゴメリ
『FULL HOUSE』
クリフォード・ブラウン[注 2][注 3][注 4]
『STUDY IN BROWN』
レイ・ブラウン
『THE POLL WINNERS』(Barney Kessel with Shelly Manne and Ray Brown)
メル・トーメ
¡OLÉ TORMÉ!: MEL TORMÉ GOES SOUTH OF THE BORDER WITH BILLY MAY
シェリー・マン
『SHELLY MANNE & HIS MEN AT THE BLACK HAWK VOL.1』
ジューン・クリスティ
『DUET』[注 5]
ジャンゴ・ラインハルト
『DJANGOLOGY』
オスカー・ピーターソン
『NORMAN GRANZ' JAZZ AT THE PHILHARMONIC VOL.16』
オーネット・コールマン
『TOWN HALL CONCERT 1962』
リー・モーガン
THE SIDEWINDER
ジミー・ラッシング
『LITTLE JIMMY RUSHING AND THE BIG BRASS』
ボビー・ティモンズ
『A NIGHT IN TUNISIA』(Art Brakey & the Jazz Messengers)
ジーン・クルーパ
『GENE KRUPA PLAYS GERRY MULLIGAN ARRANGEMENTS』
ハービー・ハンコック
『MAIDEN VOYAGE』
ライオネル・ハンプトン
『YOU BETTER KNOW IT!!!』
ハービー・マン
『WINDOWS OPENED』
ホーギー・カーマイケル
『V-DISC CATS PARTY / VOLUME ONE FEATURING HOAGY CARMICHAEL』
トニー・ベネット
『THE TONY BENNET SONG BOOK』(The Ralph Sharon Trio)
エディー・コンドン
『BIXIELAND』
ジャッキー&ロイ
『STORYVILLE PRESENTS JACKIE AND ROY』

脚注

注釈

  1. ^ 村上はアニタ・オデイの項でこう書いている。「僕がいちばん好きなトラックは、小さなシカゴのジャズ・クラブで、ピアノ・トリオをバックに録音されたジョー・アルバニーの知られざる歌曲『孤独は井戸(Loneliness Is a Well)』。これを聴くたびに胸がじんとする」[4]。同曲の歌詞はのちに『村上ソングズ』(中央公論新社、2007年12月)の中で翻訳された。
  2. ^ 村上はホームページで読者からの「タイムマシーンがあったら未来と過去のどちらに行きたいか」という質問に対し、「タイムマシーンがあったら? 簡単です。1954年に戻って、ニューヨークのジャズクラブでクリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットのライブを聴きます」と答えている[5]
  3. ^ クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットについては、別のエッセイでも次のように述べている。「そのクインテットの質は極めて高く、クリフォード・ブラウンが交通事故したために、ユニットとして活動していた時期は信じられないほど短い。だからわざわざ時空を超えて聴きに行くだけの価値はあると思う。『ああ、いいものを見せてもらった』とほくほくと満ち足りた気持ちで、現代に戻ってこられるのではないかと思う」[6]
  4. ^ 2014年発表の短編「女のいない男たち」に次のような記述がある。「その世界(注・女のいない男たちになった世界)では音の響き方が違う。喉の渇き方が違う。髭の伸び方も違う。スターバックスの店員の対応も違う。クリフォード・ブラウンのソロも違うものに聞こえる」[7]
  5. ^ 『DUET』はジューン・クリスティがスタン・ケントンと組んだアルバム。村上は『村上ソングズ』の中でコール・ポーターの "Ev'rytime We Say Goodbye" の歌詞を訳した際、解説に「ぼくはなんといっても、ジューン・クリスティがスタン・ケントンのピアノだけをバックに歌う『さよならを言うたびに』が好きだ。歌詞の心持ちをひとつひとつ丁寧に、そして静かに歌い込んだ歌唱で聴き飽きがしない」と書いた。

出典

  1. ^ 和田誠 村上春樹『ポートレイト・イン・ジャズ2』|新潮社
  2. ^ 本書、単行本、110頁。
  3. ^ 和田誠 村上春樹『ポートレイト・イン・ジャズ』|新潮社 新潮文庫
  4. ^ 『ポートレイト・イン・ジャズ』新潮文庫、2008年2月、184頁。
  5. ^ 「村上朝日堂ホームページ」 読者&村上春樹フォーラム56・2006年5月3日~4日。
  6. ^ ラオスにいったい何があるというんですか?文藝春秋、2015年11月、115-116頁。
  7. ^ 女のいない男たち』 文藝春秋、2014年4月、280頁。

関連項目




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