ポヴァジュスカービストリツァ - プーホウ間線路付け替え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 12:07 UTC 版)
「ブラチスラヴァ - ジリナ線」の記事における「ポヴァジュスカービストリツァ - プーホウ間線路付け替え」の解説
1888年に開業したクラリョヴァニ - ジリナ - プーホウ線ポヴァジュスカービストリツァ - プーホウ間は、1940年代末から1950年代にかけて工事が行われたヴァーハ渓谷のノスィツェダム(1957年完成)建設に伴う路線付け替えで、ノスィツェ貯水湖の湖岸を沿う形で迂回するルートとなっていたが、トンネルと橋梁で貯水湖を横断する最高速度160km/h走行可能な新線を建設することになり、2016年に建設4社の共同企業体により着工された。 新線はポヴァジュスカービストリツァで旧線から左に分かれてミロホウトンネル(1861 m)を抜けニムニツァ自動信号所前後で旧線に一旦合流したのち、延長653mのノスィツェ橋梁でノスィツェ貯水湖対岸にわたり、ジエルトンネル(1081.7m)を経て二級道路507号線・ヴァーハ川を横切ってダム下流の放水路であるノスィツェ水路沿いに下り、ノスィツェ新停留場からノスィツェ水路を横断しプーホウ鉄道駅手前で再び旧線に合流するもので、全区間でETCS Level1による閉塞方式を導入した。 旧線のうちダム下流のノスィツェ停留場は新線に移されたが、湖岸のミロホウ停留場は新線が対岸となる区間になることから廃止された。また工事は沿線の橋6か所の掛け替えと道路の高架化、歩行者用地下道4か所、暗渠11か所の建設を含み、既存の踏切4か所は廃止された。 本工事に付帯するポヴァジュスカーテプラー - ポヴァジュスカービストリツァ間の線形改良工事も含めた総工費は2020年末時点で単体の工事としてはŽSR発足史上最大となる3億7860万ユーロ(付加価値税除く)となり、当鉄道線近代化総工費の1割を占める大工事となった。 ŽSRは2020年9月17日、ニムニツァ自動信号所 - プーホウ間について、片側1線をノスィツェ橋梁およびジエルトンネル経由に切り替え、ミロホウ停留場を廃止した。2021年9月には同区間の旧線に残っていた1線も新線に切り替えた。路線跡は道路に転用される予定である。 一方、ニムニツァ自動信号所からジリナ方のミロホウトンネルは2020年9月8日に貫通し、2021年12月15日にポヴァジュスカービストリツァ - ニムニツァ自動信号所間について、片側1線をミロホウトンネル経由に切り替えた。同区間ではポヴァジュスカーテプラー - ポヴァジュスカービストリツァ間の線形改良に伴う諸工事が終了する2022年5月に残る1線も新線に切り替える予定である。 建設中のミロホウトンネル(プーホウ方坑口、2019年) 旧線から望むノスィツェ橋梁とジエルトンネル(ジリナ方坑口、2019年)
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