ヘテロクロミアとは? わかりやすく解説

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ヘテロクロミア


虹彩異色症

(ヘテロクロミア から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/22 01:34 UTC 版)

虹彩異色症のヒト
虹彩異色症のヒト
虹彩異色症のヒト

虹彩異色症(こうさいいしょくしょう、英語:Heterochromia(ヘテロクロミア))は、左右の虹彩の色が異なる、もしくは、一方のの虹彩の一部が変色する形質のこと。俗にオッド・アイ(英語:odd-eye)とも呼ばれる。

概要

名称だけでなく発症割合としても、ヒトよりもイヌネコが発症する場合が多い[要出典]

ネコの場合、日本では、一方が黄色の色)、他方が色の虹彩を持つ場合、金目銀目とも呼ばれる[1]白猫に多く発症し、青色の側に聴覚障害を併発している場合もある。タイ王国では「白い宝石」を意味する「カオマニー(Kaomani)」の名で呼ばれ、については特に「ダイヤモンドの瞳」と称される[要出典]

イヌの場合、シベリアンハスキーに限っては虹彩異常ではない[要出典]

ヒトの場合は、先天的な特徴として現れるほか、ワールデンブルグ症候群、まだら症・ぶち症英語版等の遺伝子疾患後天的にはホルネル症候群虹彩毛様体炎緑内障、または、虹彩萎縮や、放射線などによる虹彩の損傷等の要因によって現れる[要出典]。また、先天性虹彩異色は白人に多いという傾向が指摘されている[要出典]。また、虹彩異色毛様体炎等によっても、両方の虹彩の色が異なったりする[要出典]

虹彩異色症の著名人一覧

近世以前
「一眼は夜の暗闇を、一眼は空の青を抱く」[2]という伝承に基づき、虹彩の色はブラウン(濃褐色)ブルー(青色)であったと考えられる。古代ギリシア人紀元前356年生まれ[3][4]
近代以降
デヴィッド・ボウイ(向かって左にいる息子のダンカン・ジョーンズと右目の虹彩色が同じで左目だけ違っているのがわかる)

創作作品における描写

サブカルチャーの創作作品(小説漫画アニメゲーム等々のフィクション作品)では、登場人物[注 1]の身体的特徴として、虹彩異色症、あるいはそれに似た、左右の眼で虹彩の色が異なる容姿を与えられることがある。現実のヒトには稀な症例であるが、このようなキャラクター設定はしばしば好んで用いられる傾向にあり[5]、多くの作品に登場している(こうした嗜好を持つのは世界でも日本人だけである[要出典]。)。

このようなキャラクター設定は頻用されるあまり、「オリジナリティの無い設定の一例」とみなされることもある。例えば2001年開催の第6回スニーカー大賞の文学賞では、応募作品のうち5篇に1篇は左右の瞳の色が異なる人物が登場する作品であったとされ、これに関して編集部からの批判的なコメントが寄せられている[6]。一方で、漫画原作者でもある評論家大塚英志は、自著でこうした批判に反論し[5]、このような人気のある設定は、物語上不可欠な要素として活かせているか否かを批評の争点にすべきだと主張している[7][注 2]

脚注

注釈

  1. ^ ヒトに限定しない、想像上の種族や宇宙人など、登場人物として擬人化されたキャラクターを含む。
  2. ^ もっとも大塚も、審査員を辟易させた5篇に1篇の応募作品の多くが、設定を物語上必要な要素として使いこなせていなかった可能性を指摘している[8]

出典

  1. ^ “形態・特徴についての言葉” 大木卓 ― 『日本猫の飼い方』 ISBN 4416590059 P.59
  2. ^ Popovic, John J.. “Alexander The Great” (英語). 2011年11月1日閲覧。 “Arrian describes Alexander: the strong, handsome commander with one eye dark as the night and one blue as the sky, always leading his army on his faithful Bucephalus.”
  3. ^ Ashrafian H. "The death of Alexander the Great--a spinal twist of fate." J Hist Neurosci. 2004 Jun;13(2):138-42. PMID 15370319.
  4. ^ Pearce, John M. S., "Fragments of Neurological History". Imperial College Press: 2003, p. 248. ISBN 978-1-8609-4338-6
  5. ^ a b 大塚 2006, p. 49
  6. ^ 大塚 2006, pp. 28, 33–34, 49
  7. ^ 大塚 2006, pp. 28–34, 49–55
  8. ^ 大塚 2006, pp. 53–54

参考文献

関連項目

外部リンク



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