ブルー‐ホール【blue hole】
ブルーホール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/24 15:55 UTC 版)

ブルーホール(英:blue hole)は、かつての洞窟や鍾乳洞といった地形が何らかの理由により海中へ水没し、浅瀬に穴(hole)が空いたように見える地形である。日本では渡名喜島のものが有名。
一覧
ベリーズ
カリブ海に面する中米ベリーズには世界第2位の広さのサンゴ礁があり、ベリーズ珊瑚礁保護区として世界遺産(自然遺産)に登録されている。この中のライトハウス・リーフと呼ばれるサンゴ礁には、直径313m、最深部は約130mの巨大なブルーホールがあり、グレート・ブルーホールと呼ばれている[1]。現地の人々には「海の怪物の寝床」と呼ばれている[2]。
バヌアツ共和国
南太平洋・バヌアツで一番大きな島、エスピリトゥサント島の東海岸近くにわかっているだけで6つのブルーホールがある。ルーガンビルから約20kmで1番近いのがとても小さいスランダ(Suranda)ブルーホール、CIRAD農業研究所内にあるジャブリー(Jabree)ブルーホール、リリ(Riri)ブルーホール、マテブル(Matevulu)ブルーホール、ジャッキーズ(Jackie's)ブルーホール、そしてシャンパンビーチより更に北にあるブルーラグーン。それぞれに青さの色合いが違う。
エジプト・アラブ共和国
シナイ半島のダハブ郊外にあるブルーホールは、直径60m、深さ130mほどである。ビーチの目の前にあるサンゴ礁にぽっかりと穴が開けていて、ビーチから望むことができる。穴の周りのサンゴ礁は色とりどりの珊瑚が群生し、魚たちの安住の地となっている。世界中のダイバーが訪れているが、死亡事故が多発している。
南シナ海
中国の研究機関は、南シナ海のパラセル諸島(西沙諸島)にあるクレスセント諸島(英語: Crescent Group、永樂環礁)東部のサンゴ礁の中にあるブルーホール(北緯16度31分30秒 東経111度46分05秒 / 北緯16.52500度 東経111.76806度)を海中探査ロボットを使って調査し、深さが300メートルに達すると発表している。これが2016年時点で世界で最も深いブルーホールとされる[3][4][5]。中国では、このブルーホールの存在自体は以前より地元住民や漁民に知られていて「南海之眼」(南シナ海の目)や「龙洞」(竜の穴)と呼ばれていたと報道されており[6]、三沙市政府は2016年7月24日に「三沙永楽竜洞」(Sansha Yongle Blue Hole)と名付けている[7][8]。
穴の上層部では魚が20種類以上発見されているが、100メートルを超える深さになると酸素がほとんどなく、深部に生物はいないとみられる[3]。
出典
- ^ 【NATIONAL GEOGRAPHIC】カリブ海の宝石 ベリーズ『日本経済新聞』朝刊2021年8月1日20面
- ^ “バリアリーフ保護区(ベリーズ) 守れ世界遺産―海外から(5)”. 朝日新聞 (2005年11月14日). 2018年6月22日閲覧。
- ^ a b “世界で「最も深い」穴、南シナ海で発見”. CNN.co.jp. (2016年7月30日)
- ^ “南シナ海で世界最深の「ブルーホール」を発見 中国が発表(画像)”. ハフィントンポスト. (2016年7月30日)
- ^ “Xisha blue hole declared as world's deepest”. CCTV News/CCTV.com English. (2016年7月27日)
- ^ “三沙永乐龙洞:“南海之眼”深邃神秘”. 新华网海南频道. (2016年7月29日)
- ^ “世界最深のブルーホール、「三沙永楽竜洞」と命名”. 中国網日本語版(チャイナネット). (2016年7月25日)
- ^ “世界最深海洋蓝洞获名“三沙永乐龙洞””. 新华网云南. (2016年7月25日)
関連項目
- ブルーホール (漫画) - ブルーホールが中生代とつながるタイムトンネルであったとする星野之宣のSF漫画。
外部リンク
- ブルーホールが導くバハマ(英語)
- バハマ導入(英語)
- ブルーホールは、何ですか?(英語)バハマ洞穴研究基盤の説明
ブルーホール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 18:15 UTC 版)
「ブルーホール (漫画)」の記事における「ブルーホール」の解説
アフリカ東南部・マダガスカル北東のコモロ諸島に住む娘ガイアは、シーラカンスの密猟者であった。彼女が発見したブルーホールは、約6500万年前の中生代白亜紀の北米大陸とつながっていた。ホーク博士は自らの名声の為に、ブルーホールを通して現代の汚染された水と大気を白亜紀世界のそれと交換しようとする。調査団の一行は、ブルーホールに吸い込まれ過去の世界に投げ出され、最強の肉食獣ティラノサウルス・レックスや進化の頂点に達したステノニコサウルスなど様々な恐竜の脅威に怯えるが、草食竜ラムベオサウルスとの交流など心温まる体験もする。彼らは別時代の生物である筈のクロノサウルスや三葉虫とも出会っていた。古生代につながるもうひとつのブルーホールが存在したのだ。時空のネットワークは、生命誕生の真相など多くの謎を解明し、人類の活動範囲を無限に広げる、壮大な可能性をはらんでいた。 白亜紀は大量絶滅の時代でもある。絶滅の原因ともされる超巨大隕石が地球に迫り、その衝突エネルギーがブルーホールを通じて現代世界へ噴き出す危険があった。ホークは、現代の人間世界のために過去の生物を犠牲にしようとする。刻々と変化する状況の中で、ガイアはクロノサウルスに導かれながら、恐竜たちを少しでも生き延びさせようと仲間たちと努力を続けてゆく。
※この「ブルーホール」の解説は、「ブルーホール (漫画)」の解説の一部です。
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