フランス近代音楽とは? わかりやすく解説

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フランス近代音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 04:23 UTC 版)

器楽的幻覚」の記事における「フランス近代音楽」の解説

ジル=マルシェックスの演奏会1回目2回目では、基次郎日頃から親しんでいたベートーヴェンソナタ2回目は第23番『熱情アパショナータ)』を演奏)には大い感動するが、その他の仏蘭西現代のものにはちつとも感じが起らぬ〉という印象で心細い気がしていた。 しかし3回目ではその美しさに気づかされ、ベートーヴェンソナタ第17番『テンペスト』クープランの『子守唄、またはゆりかごの愛』、シューマンの〈美し小さい詩の組合せのやうな〉『子供の情景』、ショパンの『12の練習曲』などを経てドビュッシーの『版画』(「塔(パゴダ)」「グラナダ夕べ」「の庭」)を聴いた。 デビュシーの三つ版画なりました。そのおもむきは実にちがつたものでした。バゴードといふのはオリエンタルな匂ひのある、グルナードの夕は少し手のこんだものでの庭は比較的淡粗なもので、その三つが実にこれまで知らなかつた様式美しさ弾かれました。版画といふ題目教唆されたのかもしれませんが、ほんたうに画の感じがした、誰か近頃仏蘭西画家比較出来さうな気がしました — 梶井基次郎近藤直人宛て書簡」(大正14年10月26日付) ドビュッシー次にラヴェルの『夜のガスパール』(「水の精」「絞首台」「スカルボ」)を聴いた次郎は、馴れるごとに、フランス近代音楽に新し美しさ感得していき、残りの回の演奏会期待寄せた。 それからモーオリス・ラベルはスカルボといふ三つ目の章が面白かつたと思ひました、悪霊めいた奴が笑つたり罵つたりしてたくさんで踊つてゐるやうなおもむきありました次のリストメフィスト・ワルツ表題を持つてゐますが どうした訳かこれの方がうんとメフィスト・ワルツ的でした、――そしてこの人はやはりモダーンな匂ひがありながらデビュシーとは丸でちがふのです。一日目二日目のいいプログラムにも拘らず現代仏蘭西を「気分堕し音楽」といふ風な反感でしかみられなかつた私はこの三日目たうとう音楽の分野における「新しいもの」を覗いたことになりました。――あとの三回が大きな期待です、(中略)私はあとの三回が回を重ね毎に会場にも馴れすべてに馴れて心を純すいにして聴けて段々よくなるやうな気がします。 — 梶井基次郎近藤直人宛て書簡」(大正14年10月26日付) ドイツの影響濃かった日本のクラシック音楽界にとって、ジル=マルシェックスのピアノ演奏会新しフランス風エスプリ日本吹き込みドビュッシー演目などを浸透させるきっかけとなった

※この「フランス近代音楽」の解説は、「器楽的幻覚」の解説の一部です。
「フランス近代音楽」を含む「器楽的幻覚」の記事については、「器楽的幻覚」の概要を参照ください。

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