フィクション世界の盲牌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 23:50 UTC 版)
フィクションの世界では、目の不自由な打ち手が盲牌を頼りに手牌を読み取って打ったり、相手の盲牌の癖を見抜いて攻略の突破口としたりするほか、ときには盲牌が打ち手の熟練度を示す指標とみなされたりすることもある。以下、盲牌がストーリーにある程度深く関わっている作品をいくつか例示する。(時代順、降順) 阿佐田哲也『麻雀放浪記』青春篇 小説、1969年初出、週刊大衆連載。1984年に映画化、1994年に漫画化。 出目徳・ドサ健・坊や哲・女衒の達が初めて卓を囲む場面で、カベ役に手の内を通されるのを嫌った女衒の達が、手牌を伏せて盲牌で打つと宣言するシーンがある。このシーンは漫画版にも登場するが、映画版には登場しない。 片山まさゆき『ぎゅわんぶらあ自己中心派』 ギャグ漫画、1982年初出、週刊ヤングマガジン連載。 オクトパシーふみ率いるタコ軍団が持杉ドラ夫に挑む回が複数回あり、第34話では盲牌麻雀の勝負が繰り広げられる。花牌のでさえ完璧に盲牌できるギャグキャラ(盲牌の渡辺)も登場するが、タコ軍団どころかドラ夫まで盲牌間違いのチョンボを連発する。 福本伸行『天 天和通りの快男児』 漫画、1989年〜2002年、近代麻雀ゴールド連載。 東西戦編に登場する僧我三威は、上ヅモすり替えを駆使した驚異的な聴牌スピードを武器に、ひろゆき・天らの前に立ちはだかる。僧我のすり替えの秘密は、上山に積まれたすべての牌を瞬時に盲牌して、どこに何が積まれているかを記憶することで、有効牌を自在に引き入れる、というもの。作中では「大部分の牌は牌のはしっこを盲牌するだけで判別可能である」とされており、僧我の技は「ハジ盲牌」と呼ばれている。 また、『天』のスピンオフ作品で福本伸行の代表作となった『アカギ』には、鷲巣麻雀という変則麻雀が登場する。鷲巣麻雀ではその特殊なルールから、盲牌を防ぐため利き手に皮の手袋を着用する決まりになっている。 天獅子悦也『むこうぶち』(安藤満原案+ケネス徳田協力) 漫画、2000年初出、近代麻雀連載。 第70話〜第73話「邪眼」 単行本第9巻、ISBN 978-4812458150 きわめて優れた動体視力を持つボクサーが、盲牌する際の指先の筋肉の僅かな変化・視線の変化を読み取って相手の待ちを読み切り、安永や多河など脇役を打ち負かして傀に挑む。 大和田秀樹『ムダヅモ無き改革』 漫画、2006年初出、近代麻雀オリジナル連載→近代麻雀に移籍。 桁外れの握力で盲牌することによって親指で牌を削り、ツモ牌をに変えてしまう「轟盲牌」(ごうもうぱい)というイカサマ技が登場する。 また、初見の敵の利き手に麻雀ダコを発見し、その実力を推測するシーンがある。(前述のとおり、麻雀ダコは盲牌によってできる)
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