ビジョン・クエスト/青春の賭け
(ビジョン・クエスト から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 15:17 UTC 版)
『ビジョン・クエスト/青春の賭け』(原題:Vision Quest)は、1985年制作のアメリカ合衆国の映画。
- 1 ビジョン・クエスト/青春の賭けとは
- 2 ビジョン・クエスト/青春の賭けの概要
- 3 外部リンク
ビジョン・クエスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 01:03 UTC 版)
インディアンは夢を非常に重要視し、夢から啓示(ビジョン)を得ようとする。「サンダンス」では、「チャン・ワカン」に触れている時か、「ピアッシングの苦行」の際に啓示を受けるとされ、この夢は非常に重要視される。タタンカ・イヨタケ(シッティング・ブル)はリトルビッグホーンの戦いの前に「聖なる岩」の上で独りサンダンスを行い、第七騎兵隊が全滅するビジョンを得た。 現在も夢から啓示を得る儀式「ビジョン・クエスト」 (Vision quest) は、多くのインディアン部族の成人の儀式として重要であり、これはスー族では「ハンブレチヤ」と呼ばれ、思春期を迎えた若者や、問題を抱えた者が深山(スー族ではパハ・サパなど)へ分け入り、独りっきりで断食の苦行を行い、未来に繋がる夢を得るのである。 この苦行には呪い師や友人、親戚が後見人につき、一緒に山へ入り、まず「イニカガーピ・オケヤ(スウェット・ロッジ」で体を浄める。それから人一人が入れる縦穴の奥が横穴になったカギ状の穴(ビジョン・ピット)に向かう。この際、色とりどりの布や煙草の葉、呪い袋、神聖な石やいろいろな動物の頭蓋骨などが供えられる。苦行者がこの穴に毛布にくるまれて入ると、その上に防水布と土をかぶせられ、埋葬されたような格好となる。こうして穴の中で苦行者は4日4晩、飲まず食わずで大精霊に身と骨を捧げ、ビジョンを乞うのである。岩の上や木の陰でこの苦行を行う者もいる。タシュンカ・ウィトコ(クレイジー・ホース)は岩の上でこれを行った。女子の場合は2日2晩で、穴に入らず岩や木の陰で行う。 この際に穴に持ち込めるものは「ワグムハ(瓢箪のガラガラ)」と「聖なるチャヌンパ(パイプ)」、煙草の袋のみである。苦行者が男性なら、この「ワグムハ」にはその妻や母親、祖母、妹などが「チェピ・ワヌンヤンピ(大地に肉を捧げる儀式)」という特別な儀式を行い、彼の痛みを和らげるようにと、自分の腕の皮膚を切り取って数10の欠片に切り分けたものが中につめられる。苦行者はこの肉親の痛みを癒しとしてワグムハを振り鳴らし、祈りをただ捧げ続けるのである。 四日間の苦行が終わったとき、その者は成人となり、インディアンの名をもらう。呪い師から受けた夢の啓示の解釈は、その後の人生の指針となる。20世紀のスー族の呪い師、ターカ・イシテ(レイムディアー)はこのハンブレチアで、自らが鳥となって大空を飛び、祖父ターカ・イシテの霊に会い、その名を受け継ぎ、正式に呪い師「ターカ・イシテ(足が不具の鹿)」となった。
※この「ビジョン・クエスト」の解説は、「スー族」の解説の一部です。
「ビジョン・クエスト」を含む「スー族」の記事については、「スー族」の概要を参照ください。
- ビジョン・クエストのページへのリンク