バスジャック事件の関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/05 08:52 UTC 版)
「ペテロの葬列」の記事における「バスジャック事件の関係者」の解説
佐藤一郎 バスジャック事件の実行犯である老人。「佐藤一郎」は事件の最中に自らが名乗った偽名。痩せて小柄な体躯ながらも拳銃という抑止力と巧みな話術からくる人心掌握術で人質達を支配下に治めていった。その隙のない制圧の仕方から園田には正体について何かしらの心当たりを抱かれており、やがては怖れられる。事件後は「暮木一光(くれき かずみつ)」というアパート暮らしの老人で、顔見知りの民生委員からも生活保護が必要だと感じさせるほど貧乏だったことが明らかとなる。 坂本啓(さかもと けい) バスジャック事件の人質の一人である青年。大学に通っていたが、将来の展望も無いまま大学に通わず中退した。バスには介護施設「クラステ海風」に清掃員のバイト面接の帰りに乗車していた。事件後は前野と交際するようになり、清掃会社に勤務するが、後に辞職する。 前野(まえの)メイ バスジャック事件の人質の一人である若い女性。将来の夢はパティシエで、夢に向けての学費を工面するため「クラステ海風」で調理補助のアルバイトをしている。人懐っこく泣き虫な性格で、乗客の中では慌てん坊でそそっかしい面が目立つ。そこから小学1年の頃に名前の「イ」を「リ」と書いてしまったことから転じて「前のめり」と呼ばれることがあった。 田中雄一郎(たなか ゆういちろう) バスジャック事件の人質の一人で、金属加工業を営む中小企業「田中金属加工」社長の中年男性。負けん気が強く、現実主義かつ利己的な性格。佐藤に食ってかかるものの、しばしやり込められる。椎間板ヘルニアを患っている。佐藤の「慰謝料」の話には半信半疑ながらも会社に必要と一番積極的に聞き入っている。 迫田とよ子(さこた とよこ) バスジャック事件の人質の一人である薄紫の白髪染めの老婦人。関節炎により足が悪い。「クラステ海風」に入所している母を訪ねた帰りに、いつも乗車するバスがトラックの横転事故で通行止めになったため、三郎達の乗るバスに乗車した。事件の際には危機的状況下という認識がずれた発言を繰り出し、最後は柴野と共にバスから降ろされた。 柴野和子(しばの かずこ) バスジャック事件に遭った路線バス「しおかぜライン」の女性運転手。非常に責任感の強い女性で、バスジャック事件の最中に自分だけ乗客を残してバスから降りることを良しとしない頑なな意思を持つ。シングルマザーで、佳美という娘がいる。 山藤(やまふじ)警部 千葉県警特務課所属。バスジャック事件の現場では交渉人を担当し、解決後も相方の今内警部補と共に三郎達に事情聴取を行う。 迫田美和子(さこた みわこ) 迫田の娘。
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