ナックル星人オデッサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 09:12 UTC 版)
「ナックル星人」の記事における「ナックル星人オデッサ」の解説
『ウルトラマンタイガ』第10話「夕映えの戦士」に登場。 かつてはブラックキングを「相棒」として戦いに明け暮れていた「夕映えの戦士」という異名を持つナックル星の戦士だった。しかし、作中世界の50年前にとある惑星にてウルトラ戦士の1人にブラックキングとともに敗北したことから戦士としての誇りを失い、地球の日本にて小田(おだ)と名乗って地球人の男性の姿で社会に紛れ込むと、公園から見える夕陽の風景をパステル画に描きながら隠遁生活を送っていたが、なかなか絵は完成せずにいた。 工藤ヒロユキとも、オヤジギャグを交えた含蓄のある言葉で慰めるなど親しくしていたが、かつての経験から夕陽の絵にこだわるだけでなく、昔の自分やブラックキング、自分を倒したウルトラ戦士の絵も描いていたことからウルトラマントレギア(=霧崎)に着目され、接触してきた彼の甘言にそれまで抑え続けていた闘争心を掻き立てられる。 トレギアに立ち向かうヒロユキとタイガの姿を目の当たりにし、ブラックキングが倒された後にはヒロユキの制止を振り切ったことからタイガに正体を悟られて立ち去ると、後日にヒロユキ宛に今までのことを詫びる手紙を送り、戦士としての誇りを取り戻そうと夕暮れの町にて巨大化した後、両目から放つ破壊光線などで町を破壊しながらタイガと交戦する。闘争心に従う一方、ヒロユキには心の中で詫び続けており、最後はフォトンアースに強化変身したタイガとの光線の撃ち合いに押され、オーラムストリウムで胸を撃ち抜かれて倒される。 演(小田)・声:石橋保 スーツアクター:石川真之介 スーツは新規造形で、初代に準拠した形状となっている。夕日をバックにした描写なども『帰ってきたウルトラマン』をオマージュしている。 当初はアンティークショップを経営している年老いたピット星人とエレキングを登場させる予定だったが、他の回でピット星人が登場する予定だったことと、女性ゲストが続いていたため、ナックル星人とブラックキングが登場することとなった。 脚本を担当した中野貴雄は、映画『グラン・トリノ』をイメージしてクリント・イーストウッドのような老人と想定していた。石橋をキャスティングしたのは監督の武居正能の意向によるものであったが、石橋は『ウルトラマンネクサス』で隊長(和倉英輔)役を演じていたため、武居も宇宙人役に起用することを躊躇して他の俳優をあたっていたが決まらず、ダメ元で石橋に依頼したところ快諾されたという。石橋の提案で、和倉から離すために帽子を被ることとなった。また、髪型もウィッグで変えている。小田の足を引きずる歩き方は、古傷のためと想定している。 油絵では乾燥させる時間が必要であることから撮影日数的に難しく、水彩画では塗り直しが効かないため、何度でも塗り直せることが可能なパステル画となった。絵を破り捨てるシーンは撮影当日に決まったもので、ダミーの絵を使用している。
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