トランスアラスカパイプラインとは? わかりやすく解説

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トランス・アラスカ・パイプライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/10 00:23 UTC 版)

位置

トランス-アラスカ・パイプラインシステム (Trans-Alaska Pipeline System) は、アラスカを南北に縦断する石油パイプライン。総延長は約1300kmに及ぶ。

アメリカ合衆国アラスカ州にあり、北部の油田地帯プルドーベイと南部の港バルディーズを結ぶ。1974年に工事が始まり、1977年に完成した。

構造

11のポンプステーションがあり、それぞれ4台のポンプで構成されている。電動式のポンプはディーゼル若しくは天然ガスで発電された電気で作動する。計画時には12のポンプステーションが予定されていたが、実際に建設されたのは11だった。 一部の地域では永久凍土上にパイプラインが敷設されており、パイプラインの熱で永久凍土が融けないように杭にはヒートパイプが採用されており、地中の温度が大気温より高い場合は伝導して地中の温度を放熱器から放熱する事により地中の温度を冷やし、大気の温度の方が地中の温度よりも高い場合には熱を遮断する構造になっており、永久凍土が溶け出すことを防ぐ構造になっている。これにより、打ち込む杭の深さが浅くても済むようになっている。

パイプの直径は48インチ(1,219ミリメートル)で、全て日本製(当時の新日本製鐵)であり、厳しい温度変化による金属の伸び縮みを考慮した結果ジグザグに配置されている。

関連項目

外部リンク


トランスアラスカパイプライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:14 UTC 版)

アラスカの歴史」の記事における「トランスアラスカパイプライン」の解説

アラスカ北極圏バルディーズの間には、三つの山脈、活断層不安定な沼地凍土カリブーヘラジカ移動に使う小道がある。不安定な地盤悪影響和らげ動物移動阻害しいために全長1300kmのトランス-アラスカ パイプライン システム半分高架になっているこうすることで、永久凍土融けるのを防ぎ地形を自然のままに残すことができるのである。また地震による破断起こらないように、パイプラインはジグザクに配置してゆとりをもたせている。初生産の原油1977年7月28日バルディーズ到着したパイプライン敷設バルディーズ港のタンカー埠頭建設12ポンプ基地、ユーコンリバーブリッジなど全ての付帯事業かかった総額80ドル達した思いがけない石油発見があってから州の一人当たりの収入上昇し名目上すべての地域恩恵受けたアラスカ指導者の間にはかつて毛皮や金が枯渇したときにアラスカ陥った経済的苦境二の舞に陥ってはならないという思い強くあった。1976年アラスカ人々州憲法改正しアラスカ永久基金設立した。これは州の鉱物資源関連事業とトランスアラスカパイプラインから得られる税収一部を「すべてのアラスカ人の利益のために」投資するのである。ミネラルリース (土地所有者掘削業者から得られる対価) の収益25%基金入れられ基金生んだ利益三つ方法分配される資格のある全ての住民分配金を渡す、インフラ整備に使う、州議会基金にいれる、である。アラスカ永久基金アメリカで最も多く金額プールしている基金で、合衆国政府に対して最も多く貸付行っている基金でもある。1993年以来基金生産量減少して21世紀早い時期枯渇するといわれているプルドー・ベイ油田よりも収益上げている。2005年3月現在、基金価値300ドルにもなる。

※この「トランスアラスカパイプライン」の解説は、「アラスカの歴史」の解説の一部です。
「トランスアラスカパイプライン」を含む「アラスカの歴史」の記事については、「アラスカの歴史」の概要を参照ください。

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