デジタル化とカラー化
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『幻想市場』は初めてカラー化されたテルグ語映画であり、モノラルからDTS5.1チャンネルにリマスターされた映画でもある。2007年11月下旬、ハイデラバードのゴールドストーン・テクノロジー社は『幻想市場』を含む14本のヴィジャヤ・ヴォーヒニ・スタジオ製作作品の権利を取得し、カラー・デジタルリマスターされた。C・ジャガン・モハンは映画の音声をDTSに変換するアイディアを思いつき、オーディオを復元し、音響効果もリマスターされ、歌手の声は増量され、バックグラウンドミュージックは7つのトラックとして再録音された。 リマスター作業には165人が参加して8か月間かけて行われた。モハンは18万色を使い人肌のカラーを作成し、さらに1670万色の色彩技術を用いている。彼は衣装やジュエリーの着色とは別に、「Vivaha Bhojanambu」のシーンとクライマックスの結婚式のシーンが最もやりがいのあるシーンであり、着色後は食べ物がよりリアルに見えるだろうと語っている。結婚式のシーンについて、彼は「地面に散らばるバラの花びらは、全て着色する必要がありました。さらに、クライマックスの各フレームには多くの俳優がいます。技術用語では肌、衣服、ジュエリーに使用する色のセットをマスクを呼びます。1人のキャラクターに5または6のマスクを使う場合、フレーム内には多くの俳優が存在するため、さらに多くの作業が必要となるのです」と語っている。リマスター版からは、「Bhali Bhali Deva」「Vinnavamma Yashodha」「Choopulu Kalisina Subha Vela」の3曲とフィルムの品質を維持するために多くの詩がカットされている。 カラー化のために7500万ルピー(2010年換算で170万ドル)の予算が投じられ、2010年1月30日にカラー版がアーンドラ・プラデーシュ州内の45の劇場で公開された。カラー版の配給はR・B・チョーダリー(英語版)のスーパーゴッド・フィルムズ(英語版)が担当した。カラー版は批評家から肯定的に評価され、興行的にも成功を収めた。しかし、ザ・ヒンドゥーのM・L・ナラシンハムからは「賞賛に値するが、その魂は失われている」と酷評され、彼は「オリジナル(白黒映画)版のDVDを購入して視聴すると、『幻想市場』について「なんて素晴らしい映画なんだ!」と叫んだANRの意見に同調することだろう」と語っている。2010年1月29日の行政令によりリマスター版の娯楽税(英語版)は免除されたが、劇場所有者と映画プロデューサーに対しては、行政令の有効性が不明だったため娯楽税が課された。
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