チョークの種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 09:51 UTC 版)
詳細は「チョーク (銃器)(英語版)」を参照 口径寸法は12ゲージの.730インチを基準とする。メーカーによって同じチョークでも口径に若干の差違が見られることもある。 フル(全絞り) 口径寸法は.700インチ(17.78mm)市販の銃では最も口径の狭いチョークで、狩猟に於いては鴨の沖撃ちなどの遠矢を掛けるゲームに対して用いられる他、上下二連トラップ競技銃の二の矢にも使用される。 インプ・モデ(3/4絞り) 口径寸法は.705インチ(17.90mm)フルに次いで口径の狭いチョークで、狩猟に於いては陸上での鴨撃ちや雉・ヤマドリ猟などに用いられる他、上下二連トラップ競技銃の初矢にも使用される。 モデ(半絞り・1/2絞り) 口径寸法は.710インチ(18.03mm)比較的汎用性の高いチョークで、散弾の他にも一般的なライフルドスラッグの発射にも支障のない絞りとされている。狩猟に於いては鳩やコジュケイなどの小鳥撃ちの他、バックショットでの鹿・猪猟にも用いられる。水平二連銃は鳥撃ちでの追い矢と向かい矢の両方のゲームに対応するため、フルとモデの組み合わせの銃が多い。 インプ・シリンダー(改良平筒・1/4絞り) 口径寸法は.720インチ(18.29mm)ライフルドスラッグ登場後に開発された物。シリンダーに比べて若干口径を絞っており、セミオート銃のスラッグ専用替え銃身などに採用事例が多い。 シリンダー(完全平筒) 口径寸法は.730インチ(18.54mm)全く絞りのない銃身。現在でも特に強力な装弾を発射することを前提としたスラッグ専用銃に用いられることが多い。 スキート スキート競技専用銃に用いられるチョーク。寸法はメーカーの解釈によって様々で、シリンダーよりも広いラッパ型になっている物や、シリンダーと改良平筒の中間程度の絞りを用いた物などが存在する。 エキストラ・フル 口径寸法は.690インチ以下(17.52mm以下)交換型のチョークにて設定されている物で、海外ではターキー(七面鳥)チョークとも呼ばれている。七面鳥撃ちが行われない日本では、一部の鴨撃ち向け銃身を除いて採用例は少ない。 リセス 二段チョークとも呼ばれる、銃身内にチョークが二重に設けられたもの。散弾実包内のワッズ(コロス)(英語版)に羊毛製のものが使われていた時代、散弾の広がりを均一にする目的で使用されていたが、工場装弾で樹脂製のワッズが用いられるようになると意義が失われ、現在では用いられなくなった。 パラドックス散弾銃のライフルドチョーク銃口と専用スラッグ弾頭 ライフルド ライフリングが設けられたチョーク。元々は英国のホーランド・アンド・ホーランドのパラドックス水平二連散弾銃(英語版)にて、ミニエー銃のミニエー弾(英語版)に似た椎の実弾型の専用スラッグ弾頭の飛翔を安定させる目的で、銃口先端のみにライフリングを設けていたものが先駆であり、これが転じてパラドックス・チョークとも呼ばれた。ハーフライフル銃身が一般化する以前、日本において「施条散弾銃」といえば、ホーランドのパラドックスの事を指すものであった。交換チョークが普及した今日では、パラドックス・チョークに相当するライフルド・チョークは社外品として安価に入手できるようになった。
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