判官贔屓
読み方:ほうがんびいき・はんがんびいき
別表記:判官びいき
ちなみに「依怙贔屓」は「依怙」と「贔屓」からなる語であり、「依怙」も「贔屓」もそれぞれ単独で「依怙贔屓する」という意味がある。
弱者は助けるべきだ、という趣旨の表現としては「弱きを助け強きを挫く」なども挙げられる。ただし「弱きを助け~」には、「強者は弱者を虐げる悪者だ」「弱者の側に納得できる道理がある」ということを前提している。「判官贔屓」にはその前提がなく、ただ「弱いから味方する」という傾向を指すのみである。
文脈によっては「同情」や「肩入れ」も、判官贔屓の類語として位置づけられる。
別表記:判官びいき
判官贔屓とは、判官贔屓の意味
判官贔屓(ほうがんびいき)とは、一般的には「弱い立場にある者に肩入れする」こと。先入観によって、立場の弱い者・苦境にある者・不幸な者・不遇をかこつ者などに同情し、味方したくなる、他方で強者の側は酷いことをする敵と見なしてしまう、といった傾向を指す。実際どちらが善であるか、どちらに正義や道理があるか、という点は無視される。判官贔屓の語の由来・語源
判官贔屓の「判官」は、もともとは「九朗判官義経」こと源義経のことである。義経は兄の源頼朝と対立し、遂には自害に追いやられた。義経は兄の頼朝から執拗に責められただけではなく、頼りにしていた藤原泰衡に裏切られてしまった。鎌倉幕府の設立に多大な貢献をしながらも周囲の裏切りによって非業の死を遂げた義経に世間は同情し、そこから立場が弱い者に肩入れすることを判官贔屓というようになったわけである。判官贔屓の語の使い方(用法)、例文
- 今日の試合の実況解説は判官贔屓なコメントが多い
- 裁判は一切の判官贔屓を排除して公正に判断されなくてはならない
- 戊辰戦争や忠臣蔵の物語には判官贔屓を感じてしまう
- 被害者ビジネスは世論が判官贔屓になりやすい傾向を悪用している
判官贔屓の類語と使い分け方方
判官贔屓の類語・類似表現としては、「不公正」「不公平」「依怙贔屓(えこひいき)」などが挙げられる。いずれの表現も、特定の対象のみ特別扱いして、偏った扱いをすることを意味する。ただし、「判官贔屓」には「弱い側を《弱い》という理由で肩入れする」ことを指すが、「不公正」その他の類似表現にはこの意味合いが含まれない。ちなみに「依怙贔屓」は「依怙」と「贔屓」からなる語であり、「依怙」も「贔屓」もそれぞれ単独で「依怙贔屓する」という意味がある。
弱者は助けるべきだ、という趣旨の表現としては「弱きを助け強きを挫く」なども挙げられる。ただし「弱きを助け~」には、「強者は弱者を虐げる悪者だ」「弱者の側に納得できる道理がある」ということを前提している。「判官贔屓」にはその前提がなく、ただ「弱いから味方する」という傾向を指すのみである。
文脈によっては「同情」や「肩入れ」も、判官贔屓の類語として位置づけられる。
判官贔屓の英語
判官贔屓は、英語では「root for the underdog」や「side with the underdog」のような言い方で表現できる。root は(複数の語義があるが)ここでは「応援する」という意味、side は「味方する」という意味であり、underdog は「(試合に)負けた人」「負けそうな人」を意味する語である。判官びいき
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