のっきんぐとは? わかりやすく解説

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ノッキング【knocking】


ノッキング

読み方: のっきんぐ
【英】: knocking

自動車航空機使用されるガソリン・エンジン電気着火式エンジンであるが、このエンジン燃焼工程において、ピストンシリンダーの上死点到着する前にガソリン空気混合気自然発火異常燃焼)が起こり急激な圧力上昇起こすために、上昇中のピストン・ヘッドを燃焼ガス爆発圧力激しくたたく現象をノッキングという。
これにより燃焼は不完全、不規則になり、出力低下し、この現象連続すると、ついにはピストンバルブなどを焼損する。そこで燃料にとってはノッキングを起こさずに正常燃焼する燃焼性重要な性質となるわけで、燃料のノッキングに対す耐爆性熱的安定性)をアンチノック性という。
ノッキングは、エンジン構造性能重要な影響を及ぼすが、同一エンジンでも、点火時期遅らせる混合気濃くする、沈積カーボン除去するなどによってノッキングを避けることができる。また燃料面からはエンジン適合したアンチノック性有することが必要となる。ガソリンアンチノック性を表す指数オクタン価といい、これは燃料成分である炭化水素化学構造と関係があり、一般に側鎖の多いパラフィン系炭化水素芳香族炭化水素が最も高く直鎖状のパラフィン炭化水素が最も低い。ディーゼル・エンジン燃焼方法は、ガソリン・エンジンとは異なり圧縮着火式で、シリンダー内において圧縮され高温高圧吸入空気中に燃料噴射器によって燃料噴霧状に噴射し、圧縮熱による自然発火により燃料燃焼させる機構になっている。しかし、噴射され燃料はすぐ着火するのではなく着火するまでにある時間がかかる一般的に燃料噴射してから着火するまでの時間を「着火遅れ」と呼んでいる。そこで、この燃焼過程において、着火遅れ大きすぎると、その後燃焼異状をきたし、エンジン振動特有の騒音生じる。この現象ディーゼル・ノックという。着火遅れエンジン構造運転条件などにもよるが、燃料着火性と深い関係があり、着火性はその成分組成左右される。すなわち、成分的には、熱的に比較不安定なパラフィン炭化水素を含む燃料が最も着火性がよく、ついでオレフィン系、ナフテン系、イソパラフィン系、芳香族の順に悪くなる一般に直留軽油は、正パラフィンナフテン多く含み、イソパラフィンや芳香族少なく分解軽油逆にイソパラフィンや芳香族多く含んでいるので、着火性は直留軽油ディーゼル燃料の方が分解軽油それよりもすぐれている。なお、ディーゼル燃料着火性評価する尺度としてセタン価なる数値用いられるセタン価高速ディーゼル・エンジン燃料油4060重油燃料とする低速ディーゼル・エンジン25 程度で十分である。


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