その後の収録(1967-現在)
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「ヘイ・ジョー」の記事における「その後の収録(1967-現在)」の解説
シェールは1966年末にインペリアルレコードで「ヘイ・ジョー」のカバー曲を録音したが、Billboard Hot 100チャートで94位に終わった。それは彼女の1967年のアルバム『With Love, Chér』に収録された。 ウィルソン・ピケットがリリースしたこの曲のバージョンは1969年8月にBillboard Hot 100の59位になった。 ディープ・パープルは1968年のデビューアルバム『ハッシュ』の8曲目と最終曲にこの曲を収録し、当初はソングライターとして自分のバンドメンバーを挙げていた。ディープ・パープルの7分半になる楽曲アレンジには、モーリス・ラヴェルによる「ボレロ」を彷彿とさせるリズムに基づいたクラシック音楽の要素や、 マヌエル・デ・ファリャによる『三角帽子』バレエ2幕の2番「粉屋の踊り」の一部が含まれている。 マーマレード(バンド)は1968年にその楽曲のバージョンを録音した、というのも彼らにはシングル「Lovin 'Things」のB面が急に必要となり、そこからなら作詞作曲の印税が手に入ると考えたためである。マーマレードのギタリストであるジュニア・キャンベルはインタビューで「ジミ・ヘンドリックス盤はすでに約20万枚を販売していたが、その後に我々が「Lovin 'Things」のB面で約30万枚を売り上げた。しかし翌年、この血生臭い歌を書いたとされる奴が突然ぞろぞろと現れたんだ!」と語った。 フランク・ザッパは1968年にマザーズ・オブ・インヴェンションのアルバム『ウィー・アー・オンリー・イン・イット・フォー・ザ・マニー』で、「フラワー・パンク」と題されたこの曲のパロディを録音した。 この楽曲はファッショナブルなヒッピーのライフスタイルをパロディーにした幾つかのアルバムのうちの1つだった。ザッパのバージョンの歌詞は「おいパンク、その花を手に持ってどこへ行くんだい?/ああ、俺はサイケデリックバンドに参加するためにフリスコまで行くつもりさ」となっていた。 パティ・スミスは1974年に初シングル「ヘイ・ジョー」のA面としてこの曲のカバーをリリースした(B面は「ピス・ファクトリー」)。 スミスの編曲バージョンは、前年にリリースされた(そしてヘンドリックスに捧げられた)ブルースギタリストのロイ・ブキャナンによる録音に基づくものである。スミスのバージョンは、逃亡者の女性相続人パトリシア・ハーストと彼女の誘拐事件およびシンバイオニーズ解放軍の参加に関する、短くて過激な告白が含まれている点が独創的である。スミスのバージョンは「彼女の手に銃」を持つジョーとしてハーストを描いている。 1988年のアルバム『デイドリーム・ネイション』に収録されているソニック・ユースの楽曲「ヘイ・ジョーニ(Hey Joni)」は、「ヘイ・ジョー」とジョニ・ミッチェルを題材にしたものだが、ビリー・ロバーツの楽曲にある叙情的なテーマは共有していない。 ロックバンドのザ・フーは1989年のツアー中に「ヘイ・ジョー」をたまに演奏することがあった。彼らのバージョンはヘンドリックスの編曲に影響を受けたもので、彼に捧げられたものだった。 ウィリー・デビル(Willy DeVille)は1992年にヨーロッパでヒットしたマリアッチ版の歌を録音し、スペインで1位になった。この楽曲はヨーロッパでシングル盤としてリリースされ、デビルのアルバム『Backstreets of Desire』に登場した。 タイプ・オー・ネガティヴは、1992年のアルバム『The Origin of the Feces』で曲のタイトルを「ヘイ・ピート」(同バンドのボーカル兼ベースを務めた、ピーター・スティールのこと)に変更し、楽曲の主人公を斧での殺人者に変更した。 ボディ・カウントは1994年のアルバム『ボーンデッド』にこの歌のバージョンを録音した。 ブラジルのグループオ・ハッパはポルトガル語版の「ヘイ・ジョー」を録音した。 当時ドラマーのマルセロ・ユッカとIvo Meilrellesによって書かれたこのバージョンは、グループのセカンドアルバム『Rappa Mundi』に収録された。この歌は、ゲットーに住んでいて生き延びるために犯罪に手を染めるのもやむを得なかった、と我が身を振り返る貧困者に関するものである。 レッド・ホット・チリ・ペッパーズは2006年11月21日に、チャンネル4のテレビ番組『Live From Abbey Road』向けにこの楽曲のリハーサルをしており、その録音が行われた。 2006年5月1日に、ポーランドのヴロツワフの町の広場で1572人のギタリストが同時に 「ヘイ・ジョー」を演奏し、ギネス世界記録を更新した。翌年5月1日には1881人のギタリストで演奏して新記録となり、さらに2008年5月1日には1951人のギタリストによる「ヘイ・ジョー」演奏で世界記録が樹立された。それ以降も、ヴロツワフでは2009年5月1日に6346人のギタリストが同じ会場でこの曲を演奏し、2012年5月1日には7273人のギタリストが同時に演奏を行った。
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