沖縄北部のウンガミ
名称: | 沖縄北部のウンガミ |
ふりがな: | おきなわほくぶのうんがみ |
種別1: | 風俗習慣 |
保護団体名: | |
選択年月日: | 1992.02.25(平成4.02.25) |
都道府県(列記): | 沖縄県 |
市区町村(列記): | |
代表都道府県: | 沖縄県 |
備考: | 所在地が同一都道府県内のもの(このデータは種別1から移行しています) |
解説文: | 沖縄本島の北部とその周辺の離島に伝承されているウンガミ(ウンジャミ、ウンザミ、ウンギャミなどとも呼ばれる)は、大綱引きや爬龍船競漕【はりゆうせんきようそう】、シヌグなどの行事とともに、沖縄を代表する民俗行事のひとつで、毎年旧歴七月の亥の日を中心に数日間にわたって行われる。現在、本島では国頭村、大宜味村、名護市、今帰仁村に、離島では古宇利島、伊是名島、伊平屋島に伝承されている。ウンガミは「海神」の意に解されているが、内容的には海の神だけでなく、山の神が登場する一面もあり、海山両神の和合が住民に豊穣をもたらし、繁栄につながると考えられていたようである。こうしたウンガミの諸行事は、地域ごとの祭祀を統括するノロや根神(ニーガン)と呼ばれる女性の神人(カミンチュ)を中心に行われてきた。『琉球国由来記』(正徳三年=一七一三)にも記録が見え、「海神折目」「海神祭」とあって、今帰仁に関しては「大折目」と記され、その呼称は、今日までほぼ同様に伝承されている。 各地の伝承で注目される点として次のことが指摘できる。まず、海の神を迎える儀礼があり、祭りの終わりには海に向かっての神送り(「流れ」と呼ばれる)がある。弓矢で猪を射る物真似や、漁網に魚を追い込む様子、イルカ突きの模擬的漁撈や、ネズミ送りの儀礼がある。神女を媒介にしてニライカナイの神の祝福を受け、また、一族の祖霊神を拝む。縄を張って船を象徴し、船漕ぎの模倣をする演技がある。村人たちの熱狂的な応援のなかで、実際に船競漕が行われる所があるなど豊富な儀礼と芸能が伝えられるものである。 我が国の伝統的な民俗信仰のあり方を伝える貴重な行事であるが、豊富な儀礼や芸能も次第に衰え、変化しつつある現状をふまえて、記録作成等の措置を講ずる無形の民俗文化財として選択するものである。 |
祭礼(信仰): | 武蔵府中の大鼓講の習俗 氣比神社の絵馬市の習俗 水法の芝馬祭 沖縄北部のウンガミ 波々伯部神社のおやま行事 津島神社の天王祭 津軽のイタコの習俗 |
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